【日本代表対談|後編】ビーチサッカー茂怜羅オズ×フットサル滝田学 ~夢を掴むために~

オズは、「日本代表でW杯出場がかかった試合は一番夢がある」と語った【写真:Noriko NAGANO】
オズは、「日本代表でW杯出場がかかった試合は一番夢がある」と語った【写真:Noriko NAGANO】

オズ「イランに勝った時、もう帰っていいかと思った」

オズ イランに勝った時、もう帰っていいかと思った(笑)。イランと当たると分かってから対戦するまで1日あって、すごく長かった。ホテルにいてもぜんぜん時間が過ぎなくて、早く試合の時間がきてほしいと思った。でも、試合が終わったあとは、あっという間にW杯予選が終わった。

 今までのパターンだったら、決勝戦でイランと当たると、すでにW杯に出られることが決まっているから、プレッシャーがなくて、負けてしまっていたかもしれない(上位3チームにW杯出場権が与えられる)。イランに先制されて0-2になった時も、みんなの顔を見たら、「勝ちたい」っていうのが伝わってきた。準々決勝だったから、みんな、すべてを出したと思う。だから、翌日の準決勝でパレスチナに勝った時は、みんな喜ばなかった。イラン戦での緊張感とプレッシャーで疲れてて。

滝田 日の丸をつけるとプレッシャーがあるからね。

オズ どんな試合でも、じゃんけんでも、負けたら悔しいけど、日本代表でW杯出場がかかった試合は一番夢があるからね。

滝田 ラモスさん緊張しただろうな(笑)。

オズ 緊張してたと思う(笑)。ラモスさんは、イラン戦の前日、みんなが緊張しないように、選手の部屋に話をしに行ってた。僕の部屋にも来て、試合にぜんぜん関係ない話をした。

滝田 大会出発前にラモスさんがここ(店)に来て、「イランはやばい」って言ってた。そのイランに勝ったのは、でかいよね。

オズ 全試合で、ベンチからラモスさんの声が聞こえたけど、イラン戦の時だけ聞こえなかった。たぶん、それは、すごく落ち着いていたからだと思う。チームはすごくよかった。あの試合は、指示は聞こえたけど、怒ってなかった。そのあとのパレスチナ戦とUAE戦の時が一番、怒ってた。

滝田 ラモスさんは、締めるところが分かってるんだよね。ビッグゲームに勝ったあとの試合は、すごく大事だし。日本代表としてのプライドは、ラモスさんが一番意識してるんじゃないかな。

オズ 準々決勝のパレスチナ戦は勝てると思ったけど、開始6分くらい経っても0-0だったから、ラモスさんがベンチから「もっと早く点取らないと!」って声を出した。それがないと、いつでも勝てると思って、もっと難しい試合になっていたと思う。そこが、ラモスさんはやっぱりすごいなーと思う。

ラモスさんに、「おまえがMVPと優勝とトップスコアラーを取らないといけない」って言われてた。約束を守ったから、焼き肉、連れて行ってもらいます」(笑)。

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