「ここを去っても、君は英雄だ」 退団濃厚のアザール、ファンは“感謝の送り出し”
EL優勝に導いたアザールはチェルシー退団の意志を明言 ファンは感謝の「さようなら」
チェルシーのベルギー代表MFエデン・アザールは現地時間29日、UEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝アーセナル戦で先発出場し、2ゴール1アシストと大車輪の活躍で、チームを4-1の大勝に導いた。この一戦がラストゲームとなる可能性の高いエースに対し、チェルシーファンは「君が決めた道ならば、全力で送り出すまで!」「美しき別れに感謝」「振り返るな、さようなら!」と感謝の思いを添えて別れのメッセージを送っている。
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“ビッグロンドン・ダービー”となった決勝は前半をスコアレスで折り返したものの、後半はワンサイドゲームとなる。後半4分にフランス代表FWオリビエ・ジルーのダイビングヘッドで先手を取り1-0 で迎えた同15分、左サイドを突破したアザールが相手守備陣の隙を突いたパスをゴール前に供給し、走り込んだFWペドロ・ロドリゲスの追加点をお膳立てした。
さらに後半20分に得たPKをアザールが冷静に流し込むと、同24分に1点を返されるも、直後の同27分にジルーの浮き球のクロスをアザールが左足のボレーで叩き込み、再び3点差に突き刺した。試合はそのまま終了し、アザールは2ゴール1アシストと別格の存在感を示してチェルシーを6シーズンぶりの欧州タイトルに導いた。
試合後、ピッチで優勝インタビューを受けたアザールは「サッカー界では何が起こるかわからない。しかし、さよならを告げることになると思う」とチェルシー退団の意志を明言していた。サポーターにとっては歓喜の優勝直後にショックな現実を突き付けられることになったが、7年にわたりチームをけん引してきたエースに対し、感謝の思いで送り出す決意を固めていたようだ。
チェルシー公式インスタグラムは優勝直後にトロフィーを掲げるアザールの写真を「キング」と文章を添え投稿した後、立て続けにピッチでメッセージを送るアザールの動画も公開。「やぁ、チェルシーファンの皆。これは君たちのものだ。スタジアムのファン、ロンドンのファン、すべてのファンだ。愛している」と、優勝メダルを掲げながらサポーターに温かな言葉を送っていた。
すると、コメント欄には「君が決めた道ならば、我々は全力で送り出すまで!」「ありがとう! いつでも戻ってこい!」「レジェンド、今までありがとう!」「美しき別れに感謝」「残ってほしいけど…さようなら!」「ここを去っても、君は英雄だ」「振り返るな、さようなら!」「後ろめたく思う必要はない、自分のためにマドリードへ向かえ!」とファンから感謝と激励の言葉が送られていた。
アザール放出はチェルシーにとって確実な戦力ダウンにつながるため、最も慰留したい存在であることに間違いないが、それでも長年チームを引っ張ってきたエースに対し、感謝を持って送り出す最大のリスペクトを示すサポーターが大半のようだ。