堂安、久保、安部…東京五輪へタレント乱立! U-22日本代表「アタッカー最新序列」

U-23アジア選手権予選では、チームの攻撃を循環させたMF三好【写真:Getty Images】
U-23アジア選手権予選では、チームの攻撃を循環させたMF三好【写真:Getty Images】

最激戦区の2シャドー 堂安、三好、久保のレフティー3人がハイレベルな争い

 この2人に続くのが田川亨介(FC東京)と小川航基(ジュビロ磐田)となる。1999年生まれと一つ下の世代となる田川は、試合によってムラがあるものの、自身の特徴であるスピードを生かした攻撃は迫力満点。今季から加入しているFC東京で成長を続ければ、序列を逆転する可能性もあると見る。

 一方、世代屈指のストライカーとして期待されている小川は、クラブで出場機会が減少。代表でも結果を残すことができておらず、難しい立場にいる。2017年のU-20ワールドカップや、これまでの年代別代表で力があることを示しているだけに、クラブで出番を増やしていくことが東京五輪出場へのカギとなるのは間違いない。

 このポジションには、オーバーエイジ枠(24歳以上の3選手を本大会で登録可能)を使う可能性もあり、今後も熾烈な争いが繰り広げられそうだ。

 そして、東京五輪に向けて最も厳しいポジション争いになりそうなのが2シャドーだ。3~4枠が予想されるポジションで、最有力はすでにA代表で実績を残している堂安。A代表とは違い2シャドーの一角というのはネックになるが、力は申し分ない。森保監督も「スケジュール上難しいが、招集はどこかのタイミングでしたい」と話しており、そこでA代表で見せているパフォーマンスを披露すればメンバー入りの可能性は高いだろう。

 堂安に続くのが、U-23アジア選手権予選で活躍した選手たち。堂安と同じ左利きで言えば、三好と久保が挙げられる。前線で攻撃のリズムを生み出すタイプの三好は、今大会で7アシストを記録。決定力という面では不安が残ったが、組み立てに関わることでチームの攻撃を循環させた。年代別代表に常に呼ばれ続けた男への信頼は高いと見ていい。

 三好とは異なったタイプとして、どんどん評価を上げているのが久保だ。今大会では直接FKや、技術力の高さを見せるボレーで得点を奪取。またドリブルで局面を打開する能力で、他の選手とは違いを見せており、FC東京で培った守備面でも向上の跡が見える。この世代でも十分にやっていける力を見せており、先輩レフティー二人を追い抜いていく可能性もあるだろう。

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林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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