2列目トリオは親善試合で「解体すべき」 “中島ありき”の日本代表に必要な変化と実験

(左から)MF中島、MF南野、MF堂安【写真:Noriko NAGANO&Getty Images】
(左から)MF中島、MF南野、MF堂安【写真:Noriko NAGANO&Getty Images】

ボリビア戦でも実力を証明した、中島・南野・堂安の2列目トリオ

 中島翔哉、南野拓実、堂安律――。日本代表の2列目は森保一監督の就任直後から、攻撃の中心として機能してきた。ボリビア戦ではメンバーを入れ替え、乾貴士、香川真司、宇佐美貴史のロシア・ワールドカップ(W杯)組を先発させたが得点は奪えず、後半に中島と堂安、そして南野と相次いで投入すると攻撃がテンポアップして、中島が決勝ゴールをゲットしている。

 結局、中島なのだ。南野、堂安とのコンビネーションが良いのは事実だが、中島あってのトリオだと思う。攻撃があまり機能しなかったアジアカップも、中島がいれば違っていたのかもしれない。

 中島、南野、堂安の定番トリオを先発させたコロンビア戦も、前半はチャンスを作れていた。ただ、後半にはコロンビアに流れを持っていかれている。中島は守備で相手のサイドバックについて深く守ることをしない。コロンビアはハメス・ロドリゲスをトップ下から右サイドへ移動させて、右サイドバックを押し上げる道筋を開き、中島のサイドから攻勢を仕掛けた。

 攻撃で不可欠の中島も、守備では穴になる。ここをどうするかは、今後の戦術面での課題だろう。

 ボリビア戦では橋本拳人が中島の背後で、中島専用スイーパーのように機能している時間帯があった。中島のいる左サイドに守備の強いMFを置くのは、分かりやすい解決方法だと思う。ただ、それをやるなら2ボランチでは少々苦しい。MFに3人置くとトップ下に南野は起用できない。だが、優先順位は南野より中島なので、4-3-3は試す価値がありそうだ。

 中島、南野、堂安については、もうセットで使わなくていいのではないか。少なくとも親善試合では。

 森保監督も、親善試合でチームを固めていくつもりはなさそうだ。カタールW杯まで、あと3年もある。その間に選手のコンディションは変化するだろうし、新しい選手の台頭もある。予選はベストメンバーを組む必要があるが、それもすべてでなくてもいいかもしれない。選手層を厚くし、さまざまな組み合わせを試す、そうした実験に、時間を使ったほうがいいだろう。

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西部謙司

1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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