大分FW藤本憲明、驚異のシンデレラストーリーを支える「なんとかなるさ精神」の神髄

「一発屋で終わらないように、これからも取材されるように頑張ります」と意気込んだ【写真:柚野真也】
「一発屋で終わらないように、これからも取材されるように頑張ります」と意気込んだ【写真:柚野真也】

“成り上がり”のターニングポイントはJ3得点王獲得 「分かりやすい結果が必要だった」

――近畿大を卒業してアマチュアのJFLからJ3、J2と結果を出すことでカテゴリーを上げてきました。“成り上がりストライカー”とも称されますが、ご自身の思いは?

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「正直、深く考えたことはないです。サッカーを辞めようと思ったこともないし、“なんとなる精神”ってやつですかね。皆さん、苦労話を聞きたいのでしょうが、本当にないんです(苦笑)。高校の終わりから大学2年までサイドバックをやっていたことや、(JFLの)SP京都の時は午前練習して、午後から梱包などの仕事をしていましたが、FWでJ1を目指すことはブレたことはない。サイドバックで駆け引きを続ける大事さを学んだし、SP京都では社会人としてのマナーを学んだと思っています。卑屈になることも、苦労したと思ったこともない。すべてが今に生きているのかなと思います」

――これまでのサッカー人生でのターニングポイントは?

「J3得点王になったこと。JFLで4年もプレーしたので、J1にたどり着くために分かりやすい結果が必要でした。J3の1年目(2016年)はこれまでで一番シュート練習をしたのを覚えています。結果を出し続けることでしか実力は証明できないと強く感じたし、結果を出すことで居場所を変えられる。J1のピッチに立つまで8年かかったけど、JFLやJ3の選手の目標となれるように、これからも結果にこだわりたいと思います」

――J1ですぐに結果を出していますが、これまでのカテゴリーとJ1との違いは?

「1対1の強さ、クオリティーの高さは感じます。どの選手も戦術を理解し、イメージを持ってプレーしている。ノープランの選手はいない。ただ、得点感覚や駆け引きの部分は、カテゴリーの差はそこまで感じない。相手センターバックと出し手の関係を見ながらゴールを狙う形は変わらないし、そこさえ合えば得点できる。

 僕自身、カテゴリーが上がるたびにプレースタイルを変えてきたわけではない。昨年は考え過ぎてチームのスタイルに合わせることばかり考えて調子を落とし、出場機会を失ってしまった。あまり考えないように、自分のプレーに集中することが大事だと感じました。ストライカーは自分のやりたいことをやって、周りに合わせてもらう。それが一番だと思います」

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柚野真也

1974年生まれ、大分市出身。プロ、アマ問わず、あらゆるスポーツを幅広く取材。現在は『オーエス大分スポーツ(https://os-oita.com)』で編集長を務める傍ら、新聞や雑誌、ウェブなど各媒体で執筆する。一般社団法人日本スポーツプレス所属。

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