「自分の世界がない」と評した選手は? 「コロンビア戦出場16人」を金田喜稔が採点

フィジカル能力が高いと改めて感じさせるプレーを見せた室屋【写真:Getty Images】
フィジカル能力が高いと改めて感じさせるプレーを見せた室屋【写真:Getty Images】

室屋は強豪コロンビア相手に持ち味 「フィジカル能力の高さを見せた」

<DF>
■室屋 成(FC東京)=★★★★

 これまでの代表戦ではプレーが空回りしている印象で、特に攻撃面ではチグハグな部分が見えることが多かったが、この日はコロンビアという強豪を相手に持ち味を出せたのではないだろうか。良いタイミングでアップダウンを繰り返すなど、フィジカル能力が高いと改めて感じさせるプレーを見せ、1対1の守備の応対も悪くなかった。クロス精度には課題を残すものの、積極的に堂安を追い越していくプレーでリズムを生んだ。

■冨安健洋(シント=トロイデン)=★★★★

 自らのペナルティーエリア内でのハンドによってPKを献上し、1失点の要因となってしまったが、FWファルカオらを相手に流れのなかでほとんどチャンスを作らせず、1試合を通したプレーは十分評価に値するものだった。攻撃時のリスタートでも、長身が揃うコロンビア相手に十分競り勝てることを証明。アジアカップでの南米の強豪を相手に、確実にインパクトを残した。

■昌子 源(トゥールーズ)=★★★★

 森保監督の下では初めてとなる一戦で、吉田(麻也/サウサンプトン)、長友(佑都/ガラタサライ)、酒井(宏樹/マルセイユ)がいないなかで最終ラインでのリーダーシップが求められた。初めてセンターバックでコンビを組んだ冨安とのプレーも違和感なく、完全に崩されたのは立ち上がり4分に右サイドを突破されビジャにクロスバー直撃のシュートを放たれたシーンくらい。今冬に移籍したフランスで新たな挑戦を始めているなか、DF陣の核として代表でのさらなる飛躍が期待される選手だ。

■佐々木翔(広島/→後半44分OUT)=★★★

 前方に攻撃のキーマンである中島が入ったことで、主にその後方をケアする役割が求められた。持ち味である空中戦も含めて守備面での仕事をこなした印象だが、サイドバックの選手としては、もう少しタイミングを見計らった攻め上がりを増やしたいところだ。

<GK>
■東口順昭(G大阪)=★★★

 失点はPKによる1点だけ。クロスバーや相手のハンドの判定に救われた場面もあったが、全体的に安定したプレーを見せていた。現在の日本代表では、総合力という部分で最も安定感があると感じる。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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