今季Jリーグで台頭する「2001年世代」 久保建英ら“17歳至宝”の歴史的シーズンに注目

攻撃面での課題は「連係」 外国人選手との距離感で好機を演出できる

 守備での評価を上げる久保だが、やはり彼にはゴールに直結するプレーを期待したい。初アシストを記録した試合ではあったが、全体を通して言えば攻撃面で印象に残るシーンは少なかった。

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

 特に、前半はコンパクトにまとまり強固なブロックを敷いた鳥栖のディフェンスに対して、思うようなスペースが得られずチャンスに結びつけられるような位置でボールを受けることができなかった。相手に退場者が出た後は、「人数が多いので、どれだけ相手が良い守備をしていても間の部分が空いてくると思っていた」と振り返ったように、巧みなポジション取りで好機演出を試みていた。

 後半37分には、右サイドに開いたMF東慶悟から相手のDFラインとMFラインの間でボールを受ける場面があった。しかし、相手サイドバックの裏のスペースへ抜け出そうとしたFWディエゴ・オリベイラと重なってしまい、大きなチャンスとはならなかった。逆サイドから上がってきていたMF大森晃太郎を含めると、ゴール前で4対3の数的優位を作れている場面だったが、ディエゴ・オリベイラがゴール方向へ向かわずに開いてしまったため、その状況を作り出すことができなかった。

 久保の攻撃面における今後の課題は、周囲との連係と言えるだろう。狭いスペースでボールを受けて前を向ける久保は、間で受けるプレーを得意とする。昨季までのFC東京には上手く間で受けられる選手がおらず、その役割はディエゴ・オリベイラが担っていた。それゆえ二人が重なる場面がしばしば見られ、久保はサイドへ追いやられているように見えた。

しかし、その問題もプレー回数を重ねれば解決できる問題だと思われる。チーム内で自分がボールを受けたい位置、効果的なポジショニングを示せば、必然的に好機を演出できる場所で受けられるようになり、自身が欲する得点にもつながることだろう。

 一方の松岡も連係を高められれば、ゴールに直結する活躍が期待できる場面があった。クエンカの投入とともに右サイドに回った松岡だが、直後に退場者が出たことで左サイドに位置していたクエンカがトップ下付近にポジションを修正することになった。そのため松岡とクエンカ、そして右サイドバックのDF原輝綺の距離が近くなり、これまで全く見られなかったコンビネーションによって突破を図る場面を作り出していた。松岡とクエンカが程良い距離感を保つことができれば、トーレスへボールを放り込むサッカーから脱却でき、松岡が求める「結果」もついてくるはずだ。

[ftp_del]
>>【PR】海外サッカー通のFC東京DF太田宏介 “見てもらえる”喜びと「DAZN活用法」
[/ftp_del]

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング