「イメージだけは…」 クラブW杯準優勝の塩谷、恩師が明かす意地のヘッド弾の舞台裏

大松SCの古屋監督(右)と吉田コーチ(左)【写真提供:吉田太治】
大松SCの古屋監督(右)と吉田コーチ(左)【写真提供:吉田太治】

長所のフィジカルでは王者レアル相手に奮闘「決して負けてはいなかった」

 開催国王者として決勝まで勝ち上がったアル・アインだが、選手たちにはかなり負担があったようだ。延長PKにもつれ込んだ2試合(1回戦ウェリントン戦、準決勝リーベル・プレート戦)を含む全4試合にフル出場した塩谷も「体はキツかった」と話していたという。

 ボール支配率37%とレアルに押し込まれ、本来の攻撃的なスタイルを見せられないなかでも、元フランス代表FWカリム・ベンゼマやスペイン代表MFルーカス・バスケス、ウェールズ代表FWギャレス・ベイルらレアル攻撃陣との球際の攻防では引けを取らなかった。吉田氏は試合後の塩谷とのやりとりを明かす。

「正直、かなりヘコんでいました。『今まで積み上げてきたものが……』『次元が違う』と。前半はアル・アイン自体がボールを取れずに、司の攻撃的なスタイルが影を潜めていましたね。ただ、フィジカルに関して言えば、あのレアルにも決して負けていなかったと思います。司が最も自信を持っている部分ですし、実際に弾き飛ばされることはほとんどなかった。一瞬のスピードは桁違いだったようですが(苦笑)」

 国士舘大からJ2の水戸ホーリーホック、J1サンフレッチェ広島とステップアップし、2014年には日本代表にまで上り詰めた塩谷。2017年からは日本を離れ、異国の地UAEで挑戦を続けてきた選択が間違っていなかったことを自らのプレーで証明したわけだが、恩師の吉田氏は次なるハードルに「日本代表復帰」を課す。

「できるだけ長くプロでやってほしいし、いつか日本に帰ってきてほしいという思いもありますが、一番の願いはやはり代表復帰です。本人が悔いなくやりきったうえで、もう一度代表の舞台に立って得点を入れてくれたら最高ですね」

 塩谷は故郷に凱旋するたびに小学校を訪れ、触れ合いを大切にしてきた。日本代表戦士となり、2016年にはリオデジャネイロ五輪にオーバーエイジ枠で出場したことで子供たちに夢を与えてきたが、世界的な名門レアルからゴールを奪ったという勲章は、徳島の人々にとっても新たな誇りとなるに違いない。

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