【データ分析】鹿島がレアル戦で痛感した世界の壁 “9%差”に見えた苦戦の要因とは?

縦パス成功率「73%対82%」で浮かび上がった両者の差

[表2]鹿島vsレアルのパス比較【データ提供:Instat】
[表2]鹿島vsレアルのパス比較【データ提供:Instat】

 続いて本数に大きな差が出たパスの成功率は、鹿島が84%、レアルが90%。数値的には試合ごとのブレと言えるほどの差で、両者に大きな差は見られない。しかし、その内訳まで見ていくと、大きな差が生まれていることが分かる(表2参照)。

 鹿島には失点につながるバックパスのミスがあったとはいえ、バックパスや横パスなどビルドアップ段階での成功率は誤差の範囲内と言える。しかし、縦パスにおいて両者には大きな差あった。鹿島は73%で、レアルが82%。その他のパス成功率と比べると歴然とした差が生まれている。縦パスはゴールへ近づくための重要なパスで、そのパスの本数が少ない、あるいは成功しない状態は俗に言う“ボールを持たされている状態”となり、思うように決定機を作れず相手のペースに陥っている状態となる。

 鹿島とレアルの縦パス数(142本対233本)の差自体は、ほぼボールポゼッションの差に比例しているので、どちらかが意図的に横パスを多く回させ、相手にボールを持たせたというほどのものではない。ただ、鹿島は縦パスにおいてミスが多くなり、自らチャンスを潰した。あるいは、レアルによってチャンスの芽を摘まれたと言えるだろう。

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