- HOME
- 今日のピックアップ記事
- 【データ分析】鹿島がレアル戦で痛感した世界の壁 “9%差”に見えた苦戦の要因とは?
【データ分析】鹿島がレアル戦で痛感した世界の壁 “9%差”に見えた苦戦の要因とは?
クラブW杯準決勝で1-3と完敗 シュート、パス、デュエルの各データから分析
現地時間19日に行われたFIFAクラブワールドカップ(W杯)準決勝で、アジア王者の鹿島アントラーズは欧州王者レアル・マドリードと戦い、なす術なく1-3で敗れ、世界のトップレベルとの差を痛感する一夜になった。試合後の選手からは「一人ひとりが上手い」、「プレー強度の違いを感じた」など個人レベルでの差を指摘する声が挙がっている。ピッチ上で感じたその“差”とは、具体的にどの部分にあったのだろうか。ここではデータ分析会社「Instat」社が集計したこの一戦のデータから、両者の違いを探ってみた。
一般的なデータで鹿島とレアルを比較すると、多くの項目で欧州王者が上回っている(表1参照)。鹿島から見てボールポゼッションは38%対62%、パス本数は405本対833本と、世界的なスター選手を擁するレアルが圧倒的にボールを保持するという、予想どおりの試合展開になった。そのなかで両者の“大きな差”を感じさせた数値が、シュート、パス、ドリブルなどそれぞれの成功率だった。
まず、シュートから見ると、鹿島の枠内シュート率は33%となっている。一方のレアルは50%。鹿島は3本に1本のシュートが枠内をとらえるのに対して、レアルは2本に1本のシュートを枠内へ飛ばしてくる。しかもボールポゼッション、シュート総数では1.5倍以上の差があったため、鹿島から見れば失点の危機を感じるシーンは枠内シュート率の差以上にあったと思われる。