「逆に行かなくていいんじゃない?」に見る鹿島の強み クラブW杯で示した“対応力”

グアダラハラ戦、逆転勝利を収めた鹿島アントラーズ【写真:Getty Images】
グアダラハラ戦、逆転勝利を収めた鹿島アントラーズ【写真:Getty Images】

準々決勝グアダラハラ戦で先制許すも3-2逆転勝利 勝因について鹿島DF昌子が語る

 鹿島アントラーズは現地時間15日、UAEで開催されているFIFAクラブワールドカップ(W杯)準々決勝でグアダラハラ(メキシコ)と対戦し、3-2で逆転勝利を収めた。

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 前半3分にクロスから失点する苦しい試合となった鹿島だが、前半を耐え凌ぐと後半にMF土居聖真のアシストからペナルティーエリア内に飛び込んだMF永木亮太が決めて同点に追いつく。さらにDF内田篤人を起点に仕掛けた土居がPKを獲得し、これを沈めて逆転に成功。さらに途中出場のFW安部裕葵が、途中出場のDF安西幸輝からパスを受けると技ありシュートをゴール右に決めて2点差に広げた。

 後半アディショナルタイムにはDF山本脩斗が今大会に導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でPKを取られ、1点差に詰め寄られたが最後の猛攻を防いで3-2と勝利した。これにより準決勝で欧州王者であり、2大会連続大会優勝中の王者レアル・マドリードと戦うことになった。

 センターバックでフル出場したDF昌子源は「前半の中でいろんな修正を考えていて、ハーフタイムに結構声が出てた」と回想。「もっとこうしないと、レオ(・シルバ)がこうしてよ、亮太がこうしてよとか、いろんなことを言って。俺だけじゃなくてみんな。それがすごい良かったんじゃないかと思います」と勝因を口にしている。さらに勝敗を分けるポイントがあったと明かした。

「前半は相手の左サイドバックのジエゴ・コスタにそっくりの選手がワンステップでシュートのところまで行くし、ヤッさん(遠藤)がアプローチに行かなければドリブルで来るし、行ったら叩かれるしで、すごい起点になっていた。『逆に行かなくていいんじゃない?』と思って、言ったりとか。言ったら、後半はヤッさん行かなかった。そうしたら(相手が)困ってた。ウチはブロック組んでるから、サイドチェンジしてもシュートには間に合うし。あれをさせずに、ブロック組んで自由に持たせておこうとしたら効果的なパスが減って、ウチのカウンターが効果的になった」

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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