川崎「J1連覇」の3大要因 史上5チーム目の快挙導いた「堅守」と「王者の風格」

リーグ最少失点の守備「迫力やスピード感が変わった」

 また32試合26失点というリーグ最少失点が示すように、「守備力の向上」も連覇の要因の一つに挙げられる。昨季に鬼木達監督が就任したことで球際の強さやハードワーク、攻守の切り替えといったサッカーの基本的な部分をより突き詰めてきた川崎は、今季も守備面の規律を徹底。奪われた瞬間の切り替えのスピードはピカイチで、相手に簡単にボールを渡さない守備は向上の一途を辿っている。またブロックを敷いた時の組織的な守備も練度が上がっており、簡単に隙を見せないチームへと進化している。

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「やっぱり意識が変わっただけで、かなり迫力やスピード感が変わった。前線の選手が前から行ってくれると後ろも狙いやすい。そういうのはチーム全体として上げられているなと感じますね。選手間でも行き方、行くタイミング、もっとこうしてほしいというのは伝えているし、数字でも表れているように結果として失点がかなり減らせているのは、非常に良い傾向だと思う」

 クラブに長く在籍する谷口は、チーム全体の守備意識の変化をこう表現した。川崎の魅力はもちろん攻撃にあるが、その攻撃を支える守備を向上させることができたことは、間違いなく連覇を支える要因の一つとなった。

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林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

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