「日本と違って…」 1アシストで世界の扉を開いた久保建英、“完全アウェー”に驚愕

開催国インドネシアと対戦。約6万人の対戦国サポーターに囲まれ、完全アウェーの空気に包まれた【写真:ⒸAFC】
開催国インドネシアと対戦。約6万人の対戦国サポーターに囲まれ、完全アウェーの空気に包まれた【写真:ⒸAFC】

6万人大観衆の完全アウェー 久保は「厳しかったです」と語った一方「楽しかった」

 そう宮代が振り返るゴールをアシストした久保は「(寄せてきた)相手二人の動きを見ていたというよりは、二人の間から大聖が見えたタイミングで出した感じですね」と振り返るが、試合の流れで感じていたイメージがあり、それが生きる形となった。

「あの前から本当に何回も、大聖とボールをつなぎながらというのがあって、自分の方にマークが増えたら大聖が逆に戻して。(齊藤)未月が俺のところに集中するだろうから、簡単に離してまたもらった方がいいよと言っていたので、それが効果的に出たかなと思います」(久保)

 この日2トップを宮代と組んだ久保だが、後半19分に左サイドハーフのMF安部裕葵(鹿島アントラーズ)に代わりFW田川亨介が途中出場。右サイドのFW斉藤光毅(横浜FCユース)が左に回り、久保は右サイドハーフにポジションを移していた。基本的なポジショニングも変わったが、宮代との関係をイメージしていたことが貴重な追加点のアシストとして実った形だ。

 そんな久保にとってもスタジアムの雰囲気は難しいものだったようだ。試合前には「自分たちから厳しいと思わないようにしたい」と語っていた久保だが、いざ6万人の大観衆による完全アウェーを体感すると「厳しかったです」と振り返る。ただ、そうした雰囲気でもちょっとしたプレーに沸く雰囲気は「楽しいですね、あっちの方が。バーって盛り上がって」と明かしている。

河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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