女子選手が集客する意義 ベレーザ10番籾木、「5000人満員プロジェクト」挑戦の舞台裏

FW籾木結花【写真:Football ZONE web】
FW籾木結花【写真:Football ZONE web】

観客数5000人には337人及ばずも、今季最多を約3000人更新「正直ビックリしている」

 籾木はなでしこジャパン(日本女子代表)が女子ワールドカップ(W杯)で初の世界一に輝いた2011年にベレーザの下部組織からトップチームに昇格。3年目からは主力の一人として活躍してきた。しかし、ベレーザは2015年からリーグ3連覇を成し遂げた一方で、その間の平均観客動員数は年々低下(1829人→1134人→1029人)。「なでしこの盛り上がりを取り戻す」との思いから、大学の卒論をきっかけにクラブに直訴してプロジェクトを始動させ、自らチームメイトに協力を呼びかけて目標達成を目指してきた。

「Jリーグの選手であれば、普通にサッカーをしていれば人が集まってくるような環境。でも、女子サッカーはそういう環境ではないので、見に来てほしいのであれば自分たちから呼びに行かないと来てもらえない。良いサッカーをして、結果を残しても、見に来てもらえないなかで、自分たちが伝えていかないといけないと感じました」

 INAC戦の後半途中に発表された観客数は4663人。5000人には“337人”及ばなかった。しかし、今季のホーム平均観客動員数が912人、9月22日のリーグ第12節浦和レッドダイヤモンズレディース戦(3-0)の1681人が最多だったことを考えれば、それがいかに凄い数字かが分かるだろう。

 籾木は「5000人を目指すとは言いつつも、4600人のお客さんが入ってくれると思っていなかった。正直ビックリしているし、今日集まってくださったみなさんには感謝を伝えたい」と言及。そして、「5000人いきたかった思いはもちろんあるんですけど……」と率直な思いを明かした。

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