ウルグアイ撃破の日本、なぜ交代6枠中2人のみ起用? 森保監督の言葉から浮かぶ理由

(左から) 大迫、中島、南野、堂安【写真:田口有史】
(左から) 大迫、中島、南野、堂安【写真:田口有史】

世界5位の強豪を相手に、多くの選手に経験を積ませる選択肢もあったが…

 ウルグアイ戦後の会見で森保監督が発した言葉が、交代2人の理由を端的に示す。「勝ちにこだわってやっている」。その一言に大分部が集約されていると言っていいだろう。

「攻撃的な姿勢でやれたのが良かった一方で、失点は減らせたと思う」

 収穫と課題を指摘した指揮官は、攻撃面を高く評価した。大迫、南野、中島、堂安の攻撃カルテットが存在感を放ち、ウルグアイから4ゴールを奪取。森保監督は「融合という意味では、今のベストを出してくれた。上手くいかない部分はあっても、トライしている段階。より良いものを作っている段階と考えて、ベストのトライをしてくれている」と選手たちを称賛した。

 観客だけでなく、森保監督もまた魅了された一人だったようだ。日本の攻撃が機能している間、指揮官は交代の素振りを見せず、4ゴールが生まれた。疲れが見え始めた後半29分にようやく青山を投入したが、それも“チームの原型”を残しながらの最小限のテコ入れだ。強豪相手に多くの選手に経験を積ませるという選択肢も確かにあった。だが、指揮官は「今のベスト」を披露した布陣の維持を優先したと言える。

 果たして、指揮官が選択した結果はどうだったのか。もちろん、「たら・れば」の答えなど誰にも分からない。しかし、多くのファンが日本代表の戦いぶりに期待感を膨らませ、満足感を得たという事実がひとつの回答だろう。

(FOOTBALL ZONE編集部・大木 勇 / Isamu Oki)



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