森保Jがアジア大会初戦で露呈した“カラー不足” 英国人記者が指摘する問題点とは?
アジアサッカーを20年間追い続ける名物コラムニストは決定力不足を指摘
U-21日本代表は14日、インドネシアで開催されているアジア大会グループリーグ初戦のネパール戦に臨み、1-0の勝利で白星スタートを切った。
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U-23世代のチームが参加するアジア大会だが、日本は2020年東京五輪を見据えてU-21代表で出場。A代表と五輪代表を兼任することになった森保一監督がチームを率いている。
ワールドカップ6大会を取材している英国人ジャーナリストの目には、森保ジャパンの新たな一歩はどのように映ったのだろうか。アジア通としても知られるマイケル・チャーチ記者は、“6バック”気味のネパール相手にボールを支配しながら、わずか1ゴールに終わったフィニッシュ精度の低さについて「大きな問題になるだろう」と指摘している。
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アジア大会初戦でネパールに1-0で勝利し、森保監督が一体何を見出したのか、それを推し量ることは難しい。実際のところ、自らが率いるチームに対して、どこまで洞察を深めることができたのだろうか。
このようなタイプの試合では、監督がチームの長所だ。弱点を見据えることは常に至難の技とも言えるだろう。ネパールは常にディフェンスのことだけを考えていた。カウンターすら積極的に狙わず、前に出る素振りすらほとんど見せなかった。MF三笘薫(筑波大)の前半7分のゴールは、決勝点になることが運命づけられた。
日本の守備陣はネパールに一度も試されることはなかった。枠内シュート数が日本は13本だったのに対し、自陣に深く引いたネパールはわずか1本だったことがこの試合の全てを示している。
こうした状況では、日本は優位性を全面的に生かすべきだった。ボールを圧倒的に保持しているにもかかわらず、優位性をゴールにつなげることに失敗した。ネパール相手ではフィニッシュ精度の欠如はさしたる意味を持たないが、試合における決定力の欠如は今大会が進むにつれて大きな問題になるだろう。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。