森保Jがアジア大会初戦で露呈した“カラー不足” 英国人記者が指摘する問題点とは?

ネパール戦を今後への“ワークアウト”と考えれば…

 もちろん、森保監督は勝ち点を手にすることができて満足だろう。ネパール戦は90分間の“ワークアウト”だった。2日後に待つパキスタンとの第2戦への準備を進める意味で、実戦形式の練習時間を選手に与えることができたのは疑いなしに「利益」と呼べる。

 森保監督は今回、Jリーグ各クラブから1選手しか選出できなかった。チームと監督に限られた準備時間しか与えられていないそのコンビネーションにはぎこちない空気が流れることになる。アジア大会は今後のさらなる試練に向けたレッスンとして、少なからず役立つはずだ。

 16日にパキスタン戦、19日にはベトナム戦を迎えるが、怪我人や深刻なフィジカル面の問題もなく、最小限のトラブルで勝ち点3を手にしたことは大きい。グループリーグ第2戦で森保監督のカラーを見ることができるのか、個人的に期待している。

[記者PROFILE]
マイケル・チャーチ。英「PA通信」のアジア支局長、AFC機関紙「フットボール・アジア」編集長を歴任。ワールドカップとアジアカップをそれぞれ6大会取材したスポーツジャーナリスト。かつては東京在住で、現在は香港に拠点を置き、アジアサッカーを20年間カバーしている。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)



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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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