人種差別行為のチェルシーファン、4人に最大5年間の試合観戦禁止処分

人種差別思想で地下鉄への乗車を阻止

 英ストラトフォード・マジストレイト裁判所は、今年2月にパリの地下鉄内で黒人男性の乗車を阻止するなど、人種差別的行為を働いた事件で関与が疑われていた4人のチェルシーサポーターに最大5年間の試合観戦禁止処分を下した。英「BBC」が報じている。
 事件は今年2月17日、UEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦のファーストレグ、パリ・サンジェルマン対チェルシーの一戦で起きた。パリ市内を走る地下鉄内で、チェルシーファンが黒人男性の肩をつかんで車内から押し出すなどして乗車を阻止。そのうちの一人は「俺たちはレイシスト(差別主義者)」と叫ぶなど、人種差別的な言動を繰り返していた。一般客がその様子を動画に収め、ソーシャルネットワーク上で拡散。それをメディアが報道し、瞬く間に波紋は世界中へと広がった。
 
 同裁判所は、人種差別的行為を行った疑惑のあるリチャード・バークリー、ジョシュア・パーソンズ、ウィリアム・シンプソンの3人に5年間、ジョーダン・マンデーに3年間の試合観戦禁止処分を下した。
 
 判事を務めたギャレス・ブランストン氏は、関与の疑いがあったチェルシーファンからは差別による憎悪の意思があったと、処分に至った敬意を説明。さらに、事件により「ヨーロッパにおけるイングランドサッカーの名声が著しく傷つけられた」とも話している。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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