30歳でたどり着いた初の大舞台

　今季まで所属したエイバルでは、2016-17シーズン最終節でバルセロナ相手に敵地カンプ・ノウで2ゴールを決めるなど、大舞台での勝負強さを見せつけていた。来季ベティスへとステップアップする乾だが、世界大会とは縁遠いキャリアを過ごしてきた。30歳で初めてたどり着いたW杯について乾は、こんな言葉を残している。

「30になる年で初めてというのは、もしかしたら遅いかもしれません。けど、自分にとっては一番これが早かったんだと思います。実力として、このタイミングでしか出られなかったということだと思う。でもここで出られるのはすごくプラス。出られることにすごく喜びを感じているので、選んでもらった分、しっかりと返さないといけない」

　ありったけの思いを吐き出すように、乾はそのプレーで雄弁と表現する。セクシーな軽業師が、ここから先も世界を驚かせるかもしれない。