原口元気は「笑わない」 夢のW杯で闘う男の美学「サッカーがつらいのは当たり前」

「常に情熱を傾けてプレーしたい」と先を見据える【写真:Getty Images】
「常に情熱を傾けてプレーしたい」と先を見据える【写真:Getty Images】

今以上を求め「常に情熱を傾けてプレーしたい」

「試合中は一切笑わない。つらいのは当たり前。それがサッカーだとも思っている。でも、試合に勝利した時は心から笑うことができる。たまに泣いたりしてね(笑)。でも、そんな時は手応えをつかめた気持ちになる。常に情熱を傾けてプレーしたい。それが、原口元気というサッカープレーヤーだと思うから」

 満足した時点で、その歩みは止まる。到達点はここじゃない。今以上の達成感を得るために、これまで以上の苦しみを味わって、その困難に打ち勝つ。まずは直近の目標であるグループリーグ突破を目指す。そして決勝トーナメントで未知の相手と対峙して、新たなる境地を得る――。

彼が辿る心の旅路は、まだまだ続く。このロシアでも、その後も。

(島崎英純/Hidezumi Shimazaki)



島崎英純

1970年生まれ。2001年7月から06年7月までサッカー専門誌『週刊サッカーダイジェスト』編集部に勤務し、5年間、浦和レッズ担当を務めた。06年8月よりフリーライターとして活動を開始。著書に『浦和再生』(講談社)。また、浦和OBの福田正博氏とともにウェブマガジン『浦研プラス』(http://www.targma.jp/urakenplus/)を配信しており、浦和レッズ関連の情報や動画、選手コラムなどを日々更新している。2018年3月より、ドイツに拠点を移してヨーロッパ・サッカーシーンの取材を中心に活動。

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