手堅い試合運びで優勝候補が16強へ　2連敗のペルーは敗退決定

　ロシア・ワールドカップ（Ｗ杯）グループリーグC組の第2戦フランス対ペルーは、19歳のスピードスター、FWキリアン・ムバッペの決勝ゴールによりフランスが1-0で勝利。2連勝として決勝トーナメント進出を決めた。

　初戦でオーストラリアに勝利したフランスは、FWオリビエ・ジルーとMFブレーズ・マテュイディをスタメン起用。初戦の4-3-3から4-2-3-1に変更してこのゲームに臨んだ。一方のペルーは、ドーピング違反の処分がスイス連邦裁判所から大会前に一時的に凍結される裁定により、Ｗ杯出場が叶った主将のFWパオロ・ゲレーロが最前線に入った。

　立ち上がりはペルーが攻勢に出たが、フランスはMFポール・ポグバの強引なミドルを契機にリズムを取り戻した。拮抗した試合展開の中で、最初の決定機はペルーに訪れた。前半31分、ゲレーロが抜け出してペナルティーエリア内でのシュートチャンスを得たが、これは代表通算100試合出場の節目となったフランスGKウーゴ・ロリスが足で反応して弾き出した。

　一方のフランスも同33分、ポグバのフワリと浮かせた最終ライン背後へのパスに反応したムバッペが、GKの前で後ろ回し蹴りのようにして右足を振ったがヒットせず。それでもムバッペはその1分後、ポグバのラストパスからジルーが放ったシュートがゴール前に浮いたところを押し込み先制点。19歳にしてフランスの「10番」をつけるムバッペは、Ｗ杯初ゴールとなった。試合はフランスがこのまま1-0でリードして前半を終了した。

　追いかける展開になったペルーは、後半に入りFWジェフェルソン・ファルファンを投入。すると後半5分にMFペドロ・アキーノがコースを突いたミドルを放ったが、ゴール枠の左上の角に当たって得点とはならず。その後は、フランスに上手く守られて時間が進んでいった。

　フランスは後半、ゴールに迫るような場面はほとんど作れなかったが、決定的なピンチもなく試合を運んで、このまま1-0で勝利した。初戦のオーストラリア戦から2連勝で勝ち点6を獲得したフランスは、決勝トーナメント進出を決めた。一方で初戦に続く0-1で2連敗のペルーは敗退が決定した。

　フランスは優勝した1998年フランスW杯でもC組に入り、2連勝で突破を決めた後の第3戦がデンマーク戦だった。その当時の主将だったディディエ・デシャン監督に導かれるフランスは、20年ぶりの世界王者の座に向けて第1段階をクリアした。