メジャー大会で相次ぐ敗北 なぜイングランドはPK戦に弱いのか

勝ちを意識した途端に動きが鈍るイングランド

 

 これまで、イングランドがいいプレーをしたと記憶するのは、強豪相手の序盤戦で先制点を狙うといった場面が多い。しかしあわよく1点を奪うと、途端に守りはじめる傾向がある。また1点を追いかける場面でも、素晴らしいプレーを見せる。ところが勝ちを意識した瞬間、途端に固くなるのだ。

 やはりブラジルが5回も優勝したのは、重圧がかかった時、全員が激しいサンバのビートに乗って、踊るような動きでゴールに迫る超攻撃的なサッカーを展開するからだろう。結果的にこの「ゴールをもぎ取る」サッカーでないと、トーナメントを勝ち抜くことはできない。

 また、4回優勝のイタリアは凄まじい集中力を放ち出し、相手が辟易とするような、全くミスを犯さない完璧なサッカーを展開する。

 さらに3回優勝のドイツは、明らかにプレッシャーを戦うエネルギーに変換し、逆境で開き直ると、猛然と不撓不屈の精神をあらわにする。

 このところ、2008年ユーロから3大会連続メジャー大会を制しているスペインも、驚異のポゼッション・サッカーで、同じラテン世界のイタリアに似た集中力を発揮した。

 スペインが同じラテン系のイタリアに似た集中力を発揮するなら、イングランドの場合は、追いつめられて、同じアングロサクソン系のドイツに似た不撓不屈の精神を発揮しても良さそうだが。

 

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