なでしこW杯連覇に向けた課題 ぎこちない連係に佐々木監督も一喝

笑顔なき指揮官

 なでしこジャパンの佐々木則夫監督は12日、2-1で勝利した女子カナダ・ワールドカップ1次リーグ第2戦のカメルーン戦のハーフタイムで、いつも通りの連係を見せられないチームを一喝したと語った。
 身体能力に優れるカメルーンに終盤猛攻を許しながらも、辛くも1点差を守りきった。初戦の強敵スイス戦に続く辛勝で、今大会決勝トーナメント一番乗りを決めた。だが、佐々木監督に笑顔はなかった。
 
「十分にボールを動かせるスペースはあった。2点を取って勝ちを意識した。非常にぎこちないサポートになった。ハーフタイムには、選手たちに檄(げき)を飛ばすような形 になったところもあった。後半2-0でリードした中、カメルーンはスピード、パワーと、持ち合わせているものを前面に出してきた。もっとうまくいなせればというところが、これからの課題になる」
 前半17分に菅沢のヘディングシュートであっさりと2点差を奪ってから、試合運びに余裕を見せることができなかった。アフリカ勢特有の身体能力を行かした圧力を受け、ターゲットマンである大儀見、菅沢の前線にロングボールをダイレクトで狙うシーンも増えた。
 技術、組織力、連動性という、らしさを失いつつあったチームを一喝したが、パフォーマンスは改善されなかった。
 一方で、MF宮間あや(岡山湯郷)も、決勝トーナメントに向けた修正点を感じている。
「2試合続けて、後半 自分たちが思うような試合ができていない。自分たちの判断、技術であったり、できるのにできていないと感じている。そこはチームとして多く共通意識を持つ。それぞれがもう少し余裕を持ってプレーする。たくさん改善できるところはある」
 主将も、まだポテンシャル通りのプレーを示すことができていないことを認めた。大会連覇に向けて、決勝トーナメントまでにギアを上げていく必要がありそうだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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