日本代表MF青山、「悔いすら残っていない」ブラジルW杯から4年越しの“リベンジ”へ
【青山が描く“新ボランチ像”|後編】苦い前回大会の記憶「自分の力を出したと思えるほど、W杯は甘くなかった」
ブラジル・ワールドカップに出場した4年前も、青山敏弘はもちろん良い選手だった。だが、本当の意味でのサンフレッチェ広島の中心はMF森﨑和幸であり、青山は「広島史上最高のボランチ」と言える8番のサポートを受け、自由に伸び伸びと戦って高い評価を受けた。
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ただ、今は違う。絶対的な中心としてチームを牽引し、15試合で12勝1分2敗、勝ち点37という快進撃を生み出している。FWパトリックの破壊力とGK林卓人の安定感という二大要素はあるにしても、チームの戦術的中心であり精神的支柱は背番号6という見解に異論はあるまい。
だからこそ、今の青山に代表復帰を果たしてもらいたかった。世界で戦うチャンスを与えてほしかった。
5月14日、そういう思いを込めて、質問をぶつけた。
――代表復帰は、どうかな?
「そういう意識は、全くないですね」
にべもない。
「自分自身の現状は分かっている。ワールドカップのことを言える立場にはないことも」
――ブラジル・ワールドカップに出場した経験が、今につながることは?
「ないですね。この4年間、代表での積み上げもない。何もしていないから。何かしたとは、ワールドカップで勝利して初めて言えること。4年前も何もやっていないから、悔いすら残っていない。あの時、チャンスはつかんだ。でも、自分の力が足りなかった。出したと思えるほど、ワールドカップは甘くなかった。だからあの舞台で力を発揮できる選手は、素晴らしい」