本田圭佑が貫く“常に真逆”の独自スタイル 「本来ピルロみたいなのを目指せよと」

苦境に直面しながら屈しない男の原動力

 本田の頭の中には、目指すべきスタイルとしてピルロという選択肢もあったことを匂わせている。少なくとも本田は、自身のプレースタイルや年齢などを踏まえて、“ピルロ・スタイル”が一つの可能性であることを示唆した。だが本田はそうせず、あえて避けた節さえある。「常に真逆を行ってきた」という哲学がそうさせているのだろう。

 現在の本田が追求しているのは、純然たるアタッカーとしての成長だ。本田は自身を“晩年の選手”としながら、そんな選手が“個”に執着し、アタッカーとしての能力を今も高めようと奮闘すること自体が珍しいと主張。「足が遅いけど、1対1の成長をもっと促していくスタイル。そんな10年間を歩んできた気もする」と“真逆スタイル”を貫いてきた強烈な自負が本田の根底にある。

「改めて面白い挑戦をしてきたと思っているし、もっと面白い挑戦をせなあかんなと思っている」

 真逆を行く男――本田圭佑。苦境に直面しても屈しない男の原動力がそこにある。

(FOOTBALL ZONE編集部・大木 勇 / Isamu Oki)



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