松井大輔が魅了された“世界のドリブラー3人” 「閃き」と「スピード型からの進化」に脱帽

【松井大輔インタビュー|Part 2】元日本代表MFが、玄人的視点で新旧テクニシャンを厳選

 サッカーでは強烈な弾丸シュートや激しい球際の攻防など様々な局面での見せ場が存在するが、多くのファンを魅了する瞬間と言えば、1対1の場面で“魔法使い”のようなボールタッチで相手を幻惑し、抜き去るプレーだろう。近年の日本サッカー界において、足下の技術で魅せる選手の代表格が元日本代表MF松井大輔だ。

 Jリーグでは京都サンガF.C.やジュビロ磐田、海外ではル・マンをはじめとしたフランスのクラブ、そして現在はポーランドのオードラ・オポーレでプレーする36歳の武器は、相手を翻弄するドリブルだ。そんな彼だからこその、“世界のドリブルマスター”と認める3人を教えてもらった。

「普通に今の3人だとしたら、ロナウド、メッシ、ネイマール……もちろん異次元に上手いんですけど(笑)、王道すぎて面白くないですもんね」

こちらの意図を分かってくれるかのように、松井は少し考えて「じゃあ、玄人好みでいきましょう」と1人目の名前を挙げてくれた。

 

 

「選択肢が多くて相手を迷わせる」

「まずはアイマールでしょう!」

 元アルゼンチン代表MFパプロ・アイマールという、いきなりの“らしい選出”だ。

 アイマールは1990年代後半にデビューし、2015年まで現役生活を続けた小柄なアルゼンチン人トップ下。同国の名門リバー・プレートで頭角を現すと、2001年にバレンシアに加入する。甘いマスクとともに印象に残るのは、トップ下での閃きあふれるプレーぶりだ。その姿には、幼少期のリオネル・メッシも憧れを抱いていたという逸話を持つほどである。松井はアイマールのプレーに注目していたポイントについて、「楽しさ」をキーワードに挙げてこう語る。

「アイマールは見ていて面白いなと思う選手だったんです。一番調子が良かった時はバレンシアにいましたよね。彼はパスもできて、ドリブルも中央突破もできる。選択肢が多くて相手を迷わせるし、思いもつかないプレーをするから、本当に見ていて楽しい選手でした」

 

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