ベンチを温め続けた男の叫び チチャリートの劇的決勝弾でレアルがCL4強進出

 

故障者続出のレアルを救った男

 

 レアル・マドリードは、22日のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第2戦の本拠地アトレチコ・マドリード戦で1-0の勝利を飾った。後半43分、メキシコ代表FWハビエル・エルナンデスが決勝弾を挙げ、2試合合計1-0で準決勝進出を果たした。

 故障者続出の名門を4強進出に導いたのは、今季出場機会の少なかったストライカーだった。後半43分、FWクリスティアーノ・ロナウドが、MFハメス・ロ ドリゲスとの連係で右サイドを突破する。マーカーを引きつけ、倒れこみながらも右足でラストパス。フリーで待ち構えたエルナンデスが、右足でゴールへと流 し込んだ。

 チチャリートの愛称で知られる男は、歓喜の雄たけびを上げ、サンティアゴ・ベルナベウのピッチ上に滑り込むと天を仰いだ。

 今季リーグ戦、スペインスーパー杯、国王杯も含め、7度の対戦で一度も勝てなかった宿敵相手に大きな一勝をもたらした。

「これはダービー。デシマを成し遂げたけれど、過去が勝利をもたらすわけではない。それだけだ。みんなのゴール。自分がゴールを決めなければいけなかったけれど、全員のゴールだ。同僚、家族、みんな私を信頼してくれた。このゴールは全ての人にささげたい」

 今季マンチェスター・ユナイテッドから期限付き移籍を果たしたが、前線に強烈なタレントがそろう中で、出番は途中出場が大半だった。レアルはFWベンゼ マ、ベイル、MFモドリ ッチと主力の多くが故障離脱していた。ベイルは直前のマラガ戦で左ふくらはぎのひらめ筋を挫傷。ベンゼマは右ひざの軽いねんざから回復をギリギリまで待っ たが、この日は欠場。カルロ・アンチェロッティ監督は、ロナウドを含めた「BBC」と呼ばれる強烈な3トップの2人を欠くことになった。

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