「才能ない」と自認の長友佑都、なぜ一流になれたのか? 人生の一大決心「それが原点」

「ぶれないエネルギー」となったのは?

「僕は片親で、母が3人の兄弟を育てて、大学にも行かせてくれた。母に恩返しをしたいという気持ちが、どんなことがあってもぶれないエネルギーだった」

 長友は姉と弟の3兄弟で、女手一つで育て上げてくれた母親に心から感謝している。愛媛県で育ち、中学校まで地元で過ごした後、高校は福岡県の強豪・東福岡へ越境入学。その時に、ある決意を固めたという。

「僕は高校時代に親元を離れて県外に行ったけど、自分は長男として絶対に母親に恩返しをすると決めた。それが全ての原点ですね」

 母への恩返し――。その一心で努力を続けながら明治大へ進学し、FC東京、チェゼーナを経てインテルに加入。昨年11月のブラジル戦ではサイドバックとして史上初の代表100試合出場を達成するなど、日本サッカー史に名を刻む偉大な選手へと成り上がった。

「自分のためだけだと限界があるし、折れてしまうんじゃないかと思う」

 どんな困難に直面してもぶれない固い決意が、これからも長友を支えていくに違いない。

【了】

大木 勇文 text by Isamu Oki(Football ZONE web編集部)

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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