日本人選手の「市場価値」は下がったのか? 代理人が明かす欧州クラブ側の評価

共通認識になり始めた日本人選手の問題点

「技術的に日本の選手が下手になったわけではないですし、世界トップレベルの選手たちと対等に渡り合えるスキルを持っているという認識は、欧州クラブ側にも間違いなくあります」

 香川をはじめ、レスターFW岡崎慎司やサウサンプトンDF吉田麻也、エイバルMF乾貴士、マルセイユDF酒井宏樹らは各クラブでコンスタントに活躍しており、日本人選手に対する評価が下がった印象はないという。一方で田邊氏は、近年の欧州クラブが日本人選手に対して持ち始めた、ある共通点を指摘する。

「日本人のメンタリティー的な問題を、欧州のクラブはある程度的確に、みんなが共通理解として持つようになりましたね。特にドイツは長年にわたって多くの日本人選手がプレーしてきたため、よく分かっている。勤勉という良い面がある一方、内向的だとか、なかなかチームの輪に溶け込まないなどの認識を持っています」

 田邊氏によれば、交渉の席上などで感じる欧州クラブ側の選手査定のきめ細やかさには、驚かされることが少なくないという。

「その選手が投資の限度額に見合う選手なのか。最初から獲った方がいいのか、それとも欧州の他クラブでプレーする様子を見てから獲った方がいいのか、そういった細かい点も見極めようとする彼らのスカウティングは凄いですね。技術面だけじゃなく、精神面も含めて値付けをしていきます」

 

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