日本代表GK中村が好守連発! 柏が敵地で浦和を2-1で撃破し3位浮上
ブラジル人トリオのカウンターが冴え、4バック採用の浦和を攻略
守護神のファインセーブ連発が、柏レイソルに敵地での勝ち点3をもたらした。9日のJリーグ第25節で敵地に乗り込んで浦和レッズと対戦した柏は、ブラジル人トリオによるカウンターでワンチャンスを生かして先制すると、残り5分で追加点。浦和の反撃をFW興梠慎三のPK1点に抑えて2-1で勝利した。試合を通して、日本代表GK中村航輔が好守を見せた。
浦和はスタートから4バックを選択。2012年のミハイロ・ペトロヴィッチ監督就任以来、守備時に3バック、攻撃時に4バックに可変するシステムが代名詞になってきたが、MF阿部勇樹をセンターバックに下げて、攻撃時のシステムのまま相手ボール時にもプレーするという変更がされた。
浦和はシステム変更にも選手たちに戸惑いは感じられず、全体的にゲームを支配して進めた。しかし、ここに立ちはだかったのが柏の日本代表GK中村航輔だった。CKから生まれたFW興梠慎三のヘディングシュートやMF矢島慎也のミドルシュートに対して、ファインセーブを連発。柏は押し込まれながらも守護神の好セーブによって無失点のまま前半を終了。スコアレスでハーフタイムに突入した。
後半も浦和がボールを支配したが、ワンチャンスを生かして得点を奪ったのは柏のブラジル人トリオだった。後半5分、右サイド低い位置からのカウンターの局面で、FWクリスティアーノが針の穴を通すような正確なアーリークロスをFWディエゴ・オリヴェイラへ供給。オリヴェイラはDFを背負いながらキープして左サイドのMFハモン・ロペスにつなぐと、ロペスはカットインして右足を一閃。これがファーサイドに吸い込まれて、柏が1-0と先制に成功した。
1点リードを奪った柏に勝利をもたらしたのは、またしても中村のファインセーブ連発だった。同11分にはMF高木俊幸のCKからDF遠藤航が叩きつけたヘディングシュートをはじき出し、同30分にはMF武藤雄樹と1対1になった場面でも素早く距離を詰めてセーブ。決定的なピンチを次々に救った。
すると攻撃陣は同40分、ロペスが相手に競り勝ちながら左サイド深くまで切り崩すと、中央に戻したボールを途中出場のMF武富孝介が押し込んで追加点。同45分には浦和が興梠のPKで1点を返したが時すでに遅し。柏が2-1で勝利を収めた。
柏は勝ち点を49に伸ばして3位に浮上。一方の浦和は堀孝史監督体制になってから、リーグ戦では初の敗戦になった。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images