決戦直前! データで見る「豪州攻略法」 日本の生命線は“右サイド”にあり

“右で崩す”ハリルJ、キーマンは不動の右SB

 一方で[DATA-4]の通り、W杯最終予選での日本の得点パターンは右サイド、すなわち対戦相手の左サイドを突いた攻撃に偏重していることが窺える。W杯予選序盤はMF清武弘嗣、後半はFW久保裕也によるチャンスメイクが多く、フィニッシャーは抜け出した久保や、逆サイドの原口が務めるケースが多かった。4年前のザッケローニ体制下では「左でチャンスを作り、右で仕留める」パターンが確立されていたが、ハリルホジッチ体制では右サイドが攻撃の主戦場となっている。

 そこで浮かび上がってくる攻撃のキーマンが、オーストラリア戦でも右サイドバックを務めることが予想されるDF酒井宏樹だ。酒井は清武、久保とならび、W杯最終予選でチームトップの3アシストを記録。オーストラリアはピッチを幅広く使い、日本のサイドバックを孤立させるような策を講じてくるだろうが、現状のオーストラリアのウイークポイントかつ日本のストロングポイントである“右サイドの主導権争い”が、試合の行方を大きく左右することは間違いない。

その熾烈な戦いを制した酒井宏がサイドをえぐって中央に折り返すクロスは、日本をW杯出場の歓喜へと導く美しい放物線となるはずだ。

【了】

Evolving Data labo●文 text by Evolving Data labo

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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