J未経験→渡独の22歳日本人 2試合連発で“取れる選手”へ…代表OB指摘「ギラギラ感伝わる」

カールスルーエの福田師王【写真:アフロ】
カールスルーエの福田師王【写真:アフロ】

【専門家の目|太田宏介】カールスルーエFW福田師王が2戦連発

 ドイツ2部カールスルーエのFW福田師王が現地時間9月4日、リーグ戦第4節のハノーファー戦で1ゴールをマークした。前節の今季初得点に続く活躍。元日本代表の太田宏介氏は今回のゴールシーンで見られた福田の好調ぶりの要因を分析しつつ、得点以外の進化についても語った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 チームが先制点を許したあとの前半28分、福田がこの日もストライカーとしての力を見せつけた。味方のクリアボールが前線へ送られると一度は収められなかったものの、ルーズボールを拾った相手DFが判断に迷ったとみるや、一気にスプリント。ボックス内で身体をねじ込みボールを奪うと、GKの動きを見つつ冷静にネットを揺らした。

 切り替えからの反応の速さと獰猛なスプリント、相手を跳ね飛ばしたフィジカルの強さに冷静な仕上げ――。ゴールまでの一連の流れのなかで、太田氏が特に注目したのが獰猛なスプリントとフィニッシュの場面だ。

「ストライカーらしい感覚、『俺がやってやるぞ』というギラギラ感が伝わってきましたね。また、シュートシーンを見て思ったこととして、ゴールを取れる選手と取れない選手の明確な違いは、相手GKと1対1という局面で一瞬の判断を必要とされた時に、心に余裕のあるプレーを出せるかどうかということ。きっと、練習でもあのようなシーンでたくさん決めてきたからこそ試合で使ってもらえ、いざ同じような場面が来ても慌てないのだと思うんです」

 神村学園高校(鹿児島)を卒業後にボルシアMGへ移籍し「即海外挑戦」を選んだ福田。しかし、すぐさま実力発揮とはならず、昨季にカールスルーエへの期限付き移籍を決断すると、リーグ最終盤に3試合連続ゴールを挙げ上昇曲線に。苦しかったなかでも、「結果を残すための愚直な姿勢」を貫き続けてきたことが、今季序盤の結果に表れているようだ。

 さらに、太田氏は今季の福田に関して、得点以外にも成長を見せている点があると指摘する。

「マキシミリアン・ゼンフト監督がチームを率いるようになってから、(福田は)守備のタスクをうまく整理できているようになった印象を受けています。頭脳的な守備でもチームに貢献できている」

 不遇の時を経て覚醒を見せつつある福田に求めたくなるのは、A代表入りだろう。攻守の貢献度の高さから、太田氏は「今の日本代表のスタイルにはすごく合うのではないか」と一言。上田綺世という絶対的なエースはいつつも、第2、第3の選択肢として「代表で新しいFW像を見せてほしい」と期待を口にする。

 ドイツの地で万能FWとしてスケールアップを見せようとしている福田師王。今季のゴール量産、そして代表入りへこれからの活躍に注目せずにはいられない。

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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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