イブラヒモビッチが伝えたかったこと 「私を通して彼らを見てもらいたい」

刻み込んだ飢餓撲滅のメッセージ

 パリ・サンジェルマンのスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチは、14日のカーン戦(2-2)でユニホームを脱ぎ、イエローカードを受けた。だが、このパフォーマンスは、一時的に自らに刻み込んだ、飢餓撲滅に向けたメッセージを広めるためのものだったという。

 イブラヒモビッチは本拠地パルク・デ・プランスで行われたカーン戦の前半4分、クロスに反応し、右足のつま先で合わせる難易度の高いゴールで先制点を奪った。

 ブラジル代表DFチアゴ・シウバら同僚の祝福を受けた後、おもむろに濃紺のユニフォームを脱ぎ、全身に刻まれた タトゥーを誇示する仕草を見せた。主審から警告を受けたが、これには重大な意味があったのだ。

 国連ワールドフードプログラム(WFP)の飢餓撲滅キャンペーンの一環だった。WFPは「805ミリオン ズラタン・イブラヒモビッチ」というタイトルの動画をユーチュブにアップしている。

 孤高のエースは、そこでこんなメッセージを残している。

「私の名前はズラタン・イブラヒモビッチ。どこに行こうが、みんな私のことを知っている。私の名前を呼び、応援してくれる。だが、誰にも応援されない名前というものも存在する。カルマン、ラフマ、アントワン、リダ、チュリー、マリコ…

 できることなら、私のカラダに全ての名前を刻み込みたい。だが、現在世界には8億500万人も飢餓に苦 しむ人々がいる。そのほとんどが子供だ。戦争、自然災害、そして極度の貧困。私には世界中にサポーターがいる。今日から、本当に必要としている人々のサポートをしたい。みんな私の名前を聞くたびに、彼らの名前について考えることになるだろう。私を見るたびに、彼らを見ることになるのだ」

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