鈴木彩艶とは異なる強み「それ止めちゃうんだ」 驚愕セーブ連発…代表OBも絶賛「真の立役者」

【専門家の目|太田宏介】シント=トロイデンのGK小久保玲央ブライアンに注目
ベルギー1部シント=トロイデンは現地時間8月14日、リーグ第2節でセルクル・ブルージュと対戦し、3-3のドローで終わった。この試合でシント=トロイデンのGK小久保玲央ブライアンがスーパーセーブを連発し、チームを何度も救った。元同代表DF太田宏介氏は同じく欧州で活躍するGK鈴木彩艶とは異なる彼の強みや、シント=トロイデンで見せる圧倒的な存在感について語った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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セルクル・ブルージュ戦では相手に攻め込まれる時間も多くなった。前半7分には左サイドから崩され至近距離のシュートを打たれたが、小久保が驚異的な反応を見せてチームの危機を救った。その後も小久保はロングシュートや相手アタッカーとの1対1など決定的な場面でもスーパーセーブを連続で披露。不安定な守備陣を最後尾から支えた。
太田氏がまず絶賛したのは、小久保の真骨頂であるシュートストップの技術の高さだ。危険な局面で見せる驚異的な反応速度に加え、ボールの処理方法にも凄みが溢れているという。
「重心が右に移動している中で逆サイドに振られても即座に反応できる。さらに凄いのは、ただボールを弾くだけではなく、しっかりとキャッチしてマイボールにできる点です。『それも止めちゃうんだ』『そこまでキャッチできるんだ』というビッグセーブを毎試合のように見せてくれる。ベンフィカという欧州の名門で揉まれて培った精神的な強さが、プレーにそのまま生きていますね」
万能型で圧倒的なクオリティを誇る鈴木彩艶に対し、小久保は土壇場で絶対的なセーブを見せるタイプ。異なるタイプの小久保だが、欧州の舞台で確固たる存在感を放っている。
シント=トロイデンは攻守においてアグレッシブなスタイルをもつ一方で、相手に入れ替わられて1対1を作られたり、クロス対応で後手に回ったりと、守備面で脆さを見せるシーンも少なくない。そうしたピンチをことごとく防ぎ止めているのが小久保だ。
「この試合も、本来なら相手の流れになって敗れていてもおかしくないような『負け試合』を、彼のセーブが踏みとどまらせている。試合を壊さずに持ちこたえさせ、チームに勝ち点をもたらすプレーは本当に大きいです。目立たないかもしれませんが、今のシント=トロイデンを支えている真の立役者の一人ですよ」
元DFである太田氏の目から見ても、守備陣のミスや隙を最後方で帳消しにしてくれる小久保の存在は、チームにとって計り知れない救いとなっていると解説する。
日本人キーパーが欧州でプレーすることが当たり前になり、激しさを増す日本代表の守護神争い。小久保も当然、その熾烈な枠組みに入ってくる存在だ。
「代表レベルで求められるビルドアップの精度など、まだ磨きをかけるべき課題はありますが、シント=トロイデンで試合に出続けることで間違いなく成長していきます。今や日本も『GK大国』になりつつありますからね。これから代表の新たな戦いが始まる中で、彼のような個性と強さを持った選手がどんどん食い込んできてほしいです」
若くして欧州に渡り、ベルギーの地で「勝ち点を拾える守護神」として進化を続ける小久保。クラブでアピールを続ければ、代表常連への道も見えてくるはずだ。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。





















