韓国代表が0-9大敗の過去…アジア勢に批判殺到「お客さん」 8.5枠に激増も、変わった風向き

「優勝を狙う」日本だけでなく、アジア勢が健闘している
アジアがようやくワールドカップ(W杯)の仲間入りをした。そんなことを考えるグループステージ1巡目だった。大会初日に韓国がチェコに逆転勝ちし、カタールもスイスと引き分け。オーストラリアはトルコに快勝したし、サウジアラビアはウルグアイと引き分けた。
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「優勝を狙う」日本だけでなく、アジア勢は強い。イラクはノルウェーに、ヨルダンはオーストリアに、ウズベキスタンはコロンビアに敗れたが、いずれも一度は追いつく健闘ぶり。一方的な敗戦ではなかった。
W杯のアジア勢は長く「お客さん」だった。初めて出場したのは1938年の第3回フランス大会、オランダ領東インド(現在のインドネシア)が出場し、1回戦(当時は全試合トーナメント)でハンガリーに0-6で敗れた。
1954年スイス大会にはアジア予選を突破した韓国が出たが、1次リーグでハンガリーに0-9、トルコに0-7と2試合で16失点。アジアにとって、世界の壁はまだまだ高かった。
1966年イングランド大会では北朝鮮がグループステージでイタリアを破りベスト8入りしたが、他は出れば負け。W杯の日本招致が動き出した1990年イタリア大会も韓国とUAEが3戦全敗。「アジアで開催して大丈夫なのか」という声も聞こえてきた。
2002年日韓大会では日本が2度目の出場でグループステージ突破、韓国はアジア最高のベスト4まで進んだ。もっとも、高温多湿の慣れない環境や誤審問題で強豪が力を出し切れなかったのも事実。その後、オーストラリアや日本、韓国が決勝トーナメントに進んだものの、ベスト8の壁は破れなかった。
風向きが変わったのは、2018年ロシア大会。韓国がドイツをグループステージ敗退に追い込んだのは、世界的なニュースになった。2022年大会では日本がグループステージでドイツとスペインを撃破。サウジアラビアはアルゼンチンを破った。ヨーロッパや南米の国にとって、アジアは「楽に勝てる相手」ではなくなった。
「大会の質が低下する」。参加チーム数が32から48に増えることに反対する声だった。特に問題になったのは前回4.5だったアジア枠が8.5に増えること。チーム数は1.5倍増なのに、アジアの国は倍近くに増えることへの危惧だった。
無理もない。ヨーロッパ枠は前回大会の13から16と微増。予選は変わらず厳しく、過去4回優勝のイタリアは3大会連続で予選敗退している。アジア枠増には経済的な背景もあったとはいえ、ヨーロッパや4.5から6枠と微増の南米から大会拡大に懐疑的な意見が出るのも当然だった。
W杯本大会には、大陸間の「枠取り」の要素もある。仮に今大会9チーム出ているアジア勢が揃って早々と消えれば、次回大会のアジア枠が減らされる可能性もある。元FIFA理事の小倉純二氏は「W杯の結果は大陸枠に響く」と話していた。日本や他のアジア勢の成績が、次の世代に引き継がれるのだ。
前回カタール大会で日本と韓国、オーストラリアがベスト16入りしたことを考えれば、今回も複数のベスト16、さらに1966年の北朝鮮、2002年の韓国に続くアジアからのベスト8入りも目指したいところ。それが日本になれば、最高なのだが。
(荻島弘一/ Hirokazu Ogishima)
荻島弘一
おぎしま・ひろかず/1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者として五輪競技を担当。サッカーは日本リーグ時代からJリーグ発足、日本代表などを取材する。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰。20年に同新聞社を退社。















