カズ、三笘らが選外…日本代表の歴代ベスト11 CFに本田圭佑、現役世代から5人が選出

日本代表の歴代ベストイレブンに注目【写真:徳原隆元&権藤和也&水谷章人/アフロ/アフロスポーツ】
日本代表の歴代ベストイレブンに注目【写真:徳原隆元&権藤和也&水谷章人/アフロ/アフロスポーツ】

日本代表の歴代ベストイレブンを識者が選出

 日本代表の歴代ベストイレブンを選ぶなら、まず外せないのは釜本邦茂。1968年メキシコ五輪の得点王。万能のゴールゲッターで、現在の選手に喩えるならロベルト・レバンドフスキがイメージ的に近い。

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 メキシコ五輪で釜本と名コンビだった杉山隆一、欧州移籍第1号だった奥寺康彦、技術的に最高レベルだった木村和司、33歳と遅い代表入りながら別格の技量をみせたラモス瑠偉、カリスマ的ゴールゲッターの三浦知良なども有力候補になる。

 しかし、これらの選手は誰もワールドカップを経験していない。個々の実力はそれぞれ優れていたが、世界最高峰の大会でプレーした日本代表選手と同列に論ずることはできない。

 日本が初めてW杯に出場したのは1998年フランス大会。今回の北中米大会で8回連続出場になる。最高成績はベスト16。1大会おきにグループステージ突破と敗退を繰り返していたが、前回22年のベスト16は2大会連続だった。W杯出場が当たり前になり、グループステージ突破も当然とされる時代になったわけだ。

 GKには川口能活を選出したい。川口がゴールを守った98年、06年はともにグループステージ敗退だったが、個人的には神がかったセーブをみせていた。98年のアルゼンチン戦はシュート23本を浴びせられながら1失点。06年クロアチア戦はPKを止めて引き分けに持ち込む立役者になっている。異常な反応の速さは直前の脱力によるもので達人感があった。

 CBは中澤佑二、田中マルクス闘莉王の10年W杯コンビ。空中戦、地上戦ともに強く、この2人がいなければベスト16はない。世界レベルのCBが不在という長年の課題を解決して日本の成長を示していた。左SBは4大会出場の長友佑都が圧倒的実績。右に安定したプレーぶりの酒井宏樹。

 ボランチは遠藤保仁、長谷部誠。10、14年の2大会連続のパートナーだ。長谷部は18年大会でも活躍。遠藤は10年大会のFKからの得点が印象的だった。

 人材豊富な攻撃的MFには3大会の中心選手だった中田英寿、18年大会を牽引した香川真司、乾貴士。中田は98、02年のトップ下、06年は最初の2試合をボランチとしてプレーしている。小柄だが身体操作能力とパワーに優れ、資質的にはボランチ向きだったかもしれないが、攻撃で自由を与えたほうが持ち味は出る。香川と乾はセレッソ大阪出身。どちらも俊敏で精密なボールタッチで局面を打開した。18年のベルギー戦は逆転負けでベスト8を逃したが、2-0とするまでの活躍は圧巻だった。

 攻撃的MFに中村俊輔の名がないのは不思議かもしれないが、W杯に関しては期待ほどの活躍ができなかった。歴代最高の技術と世界最高クラスのFKを持ちながら、W杯とは波長が合わず。4年周期の大会という難しさだろう。

 CFは本田圭佑。トップ下の本田がCFというところに、このポジションの層の薄さが表れている。10年大会はまさにそれで、偽9番としてベスト16につなげた。

 02年大会の映像を見直すと、柳沢敦の身体能力が別格だったことがわかる。ただ、06年クロアチア戦で決定機を外した印象が強すぎる。高原直泰も万能型で能力は素晴らしかったが02年大会は病欠、06年は不調とW杯との相性が良くない。

 22年大会でスーパーサブとして活躍した三笘薫、鬼気迫る守備力を発揮した冨安健洋、
10年大会の松井大輔、大久保嘉人の両翼など魅力的な選手たちは多いが、惜しくも選外とせざるをえなかった。

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西部謙司

にしべ・けんじ/1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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