浦和が過ごした”不本意な半年” 監督交代、上位に未勝利…選手が抱いた「そういうサッカーをしたい」

浦和はプレーオフで岡山に敗れた
浦和レッズは6月6日にJ1百年構想リーグの順位決定プレーオフ第2戦でファジアーノ岡山と対戦し、0-2で敗れた。2試合の合計スコア1-3で下回って12位が決定し、ハーフシーズンの中で監督交代も起こった不本意な期間を終えた。
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今季の浦和はマチェイ・スコルジャ監督が昨季から継続して指揮を執り、これまで以上にハイプレス、ハイラインを強調してスタートした。大卒ルーキーFW肥田野蓮治がゴールを量産するなど好スタートを切り、鹿島アントラーズに逆転負けを喫するゲームはあったものの開幕5試合で勝ち点10を獲得した。しかし、ここから3バックに対する相性の悪さを露呈するなど7試合で勝ち点2に留まる難しい時期になり、4月28日にスコルジャ監督の契約解除と田中達也アシスタントコーチの暫定監督就任が発表された。
体制が変わってポゼッションを重視する傾向になったチームは、その翌日に迎えた川崎フロンターレ戦から4連勝を飾って一気に立て直した。しかし、東地区のラスト2試合をPK負けと90分の敗戦で終えると、このプレーオフも2試合を1分1敗で終えた。ゴールデンウィークの連戦の中で監督交代をした浦和がプレースタイルを切り替えたことは、準備時間の足りない中では効果的に作用した部分も大きかったが、試合の間隔が1週間に戻るとしっかり対策をされるようになった感も否めなかった。
岡山とのプレーオフ初戦ではロングボールを多く使いながらプレス回避を狙った。岡山の木山隆之監督も浦和の初戦のメンバー構成や戦い方を「ちょっと意外だった」と話し、「後半から入ってきた、レギュラーの選手たちが出てきた時にボールの動きも非常にスムーズでしたし、グスタフソン選手がいないのはちょっと意外でしたけど、今日のスタメンの選手が出てくるんだろうと。そうなった時にはロングじゃなくてショートで徹底的に我々を攻略してくるのは想像がついた 」と、第2戦に向けての読みがあったとした。
その通りに浦和は最終ラインからグラウンダーのボールをつないで前進していく姿勢が強まった。田中監督も「今日のプランはショートでいくと。今までやってきたポゼッションをやる。もちろんミスもありましたけど何度も突破できたのは満足してます」と話す。一方で前半の内にセットプレーで失点し、チャンスではシュートは枠外に飛ぶ。最後は押し込みながらゴールを奪えない中でカウンターで2点目を失った展開に、指揮官は「岡山さんのプラン通り」と歯噛みした。
プレーオフまでの合計20試合で、スコルジャ監督が12試合、田中監督が8試合を指揮したが、いずれも在任期間の前半では好成績、後半では苦しい結果が残った。共通した部分は、東地区の下位チームには勝ち切れた一方で上位4チームには1勝もできなかったことや、3バックとの対戦で苦しい内容と結果が多かったこと。良い面と悪い面が半々に分かれ、様々な意味で中位が妥当なチームだったと言わざるを得ないだろう。
ほぼフル稼働のシーズンを過ごしたMF安居海渡は「監督が変わってこういうポゼッションサッカーになったので、自分的にはそういうサッカーがしたいです」としたうえで、「自分たちがボールを握ることが、どれだけ大事かというのは、このサッカーをやって気づきました。守備という考えももちろん大事ですけど、やっぱりどう自分たちがボールを握って攻撃するか、どう相手を動かすかということの重要性に、このサッカーになって気づけたので、そういうサッカーをしたいなと思いましたね」と、シーズン途中の変化を踏まえて振り返っている。
田中監督は暫定監督として一区切りとなるゲームを終え「選手には常に前に進もうと、ポジティブな言葉以外はいらないと、これは選手に強く言ってきました。なぜならポジティブな言葉以外、そこからしか僕はいいものが生まれないと思っています。ネガティブな言葉からも、もちろん改善とかはあるのかもしれないけど、僕の1か月半、その言葉だけを選手に言ってきました」と、自身が強調してきた部分について話した。
元よりハーフシーズンの短期決戦だっただけに、監督交代でメンタル的な部分を整えて立て直した後に、さらに進化させていくような時間はなかった。シーズン移行に伴う特別な形だった半年間は、浦和にとって過ごし方も結果も不本意なものになってしまった。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

















