FC東京の不動のサイドバックに起こった9年目の“初体験” 世界にも羽ばたけたはずの男は今、何を思うのか

重い腰を上げるには刺激が必要だった

「負ければたたかれる。責任も重い。でも、注目の集まる中で今の自分がどれだけできるかが知りたい。だからロンドンでチャレンジしたい」

 自らのサッカー人生と向き合い、関塚監督からの打診を受けてオーバーエイジ枠での五輪出場を決断した。

 出発前、丸刈りになった頭に視線を移すと、「これ、意識したわけじゃないッスよ」と照れ笑いを浮かべた。

 華々しい活躍を見せた大学時代と同じ髪形で挑んだ2度目の世界の舞台。初戦でスペインを破り、その後も高い守備能力を生かして四強進出までチームを支え続けた。

 世界の空気を思う存分に吸った徳永は、「一度は、海外でプレーしてみたかったというのが本音ですね。今、たくさんの日本人が海を渡ってプレーする姿をテレビとかで見てると、自分もやってみたかったなと思う。オリンピックや、国際大会を経験すると、そういう気持ちが増すんですよね」と飾らぬ言葉を吐き出した。彼には、重くなった腰を上げる刺激が必要だったのかもしれない。

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