三浦知良、35歳差の神対応「カズとカズでいいよ」 決勝弾の24歳が明かす秘話「時々、振り向いています」

J3福島の清水一雅「手ごたえがあった試合でした」
明治安田J2・J3百年構想リーグは6月1日、青森県八戸市のプライフーズスタジアムでプレーオフ第1戦が行われ、J3福島がJ2八戸に1-0で競り勝った。前戦から先発6人を変えた福島が前半23分のFW清水一雅(24)の先制ゴールを守り切って今季2度目の完封勝ち。第2戦は7日、ホームにJ3のFC琉球を迎えて行われる。FWカズ(三浦知良、59)はベンチ入りしなかった。
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「あまり、うちらしくないですね」
こう語った寺田周平監督は、笑いながらもチームの成長を喜んだ。失点を恐れずに攻撃サッカーを貫くのが福島のスタイル。複数得点、複数失点という試合が多かったが、今季初の1-0勝利。「ここまで積み上げてきたものが出た」と自信をみせ、プレーオフ唯一の月曜ナイターにもかかわらず福島から駆け付けたサポーターに「負けて帰すわけにはいかなかったので」と感謝した。
1点を争う緊張感のある試合だった。「格上」八戸に対して持ち前のパスサッカーを披露したものの、終盤は押し込まれる苦しい展開。これまでは試合終了間際の失点が多かったが、この日はGKチョン・ソンリョンを軸に粘り強く守り切った。札幌との4月のアウェー戦(2-0)に続いて完封した守護神は「最後まで集中して戦った。GKにとって1-0はうれしい」と胸を張った。
相手DF2人に挟まれながらMF吉田陣平の鋭い縦パスを受け、反転しながら巧みな股抜きで抜け出し今季6点目を決めた清水は「久しぶり(4月札幌戦以来)のゴールでうれしい。勝てたのは守備陣のおかげです」。自らも献身的に守備に走り、プレーヤー・オブ・ザ・マッチにも輝き「負けるとアウェー(J2今治戦)だったので、最後をホームでできてよかった」と話した。
昨年、びわこ成蹊大から加入した清水の愛称は「カズ」。今季、横浜FCからカズの期限付き移籍が決まった時は同じ「カズ」として悩んだという。「一雅なので、マサにしてもらおうかと」。もっとも、合流したカズからは「清水はカズのままで。カズとカズでいいよ」と笑顔で声をかけられたという。
もっとも、練習中にチームメートから「カズ!」と大声が飛ぶと報道陣も一瞬ピリッとする。「時々、カズさんも振り向いています」と笑いながらも「みんなカズさんのことは『さん』付けだから、特に困ることはないですね」。子どものころからの愛称だが「僕の場合は、ただ名前を短くしただけなので」と話す。
もちろん、三浦知良の「カズ」も名前を短くした子どものころからの愛称だが、やはりその存在は特別。「一緒にできて、本当にうれしいですね。試合に臨む準備から練習への取り組み方まで、いろいろなことを学ばせてもらっています」と、30歳以上離れた「カズ」をリスペクトする。
「今日はチームの成長を感じたし、手ごたえがあったといえる試合でした」と振り返った清水。「最後はホームで勝って、いい形でシーズンを終わらせて来季につなげたい」と先を見据える。シーズン制の移行に伴って行われた特別リーグ。最終戦の勝利を目指す“もう1人のカズ”の言葉は最後まで力強かった。
(荻島弘一/ Hirokazu Ogishima)
荻島弘一
おぎしま・ひろかず/1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者として五輪競技を担当。サッカーは日本リーグ時代からJリーグ発足、日本代表などを取材する。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰。20年に同新聞社を退社。



















