電撃移籍から1年…古巣指揮官は「潰す準備をしてきた」 23歳が得点ランク独走の理由

INAC神戸の吉田莉胡が語る「常勝軍団のメンタリティ」と「進化の跡」
INAC神戸レオネッサのFW吉田莉胡は現在16得点を挙げ、WEリーグ得点ランキングのトップを走る。5月10日に行われた古巣・ちふれASエルフェン埼玉との一戦は、MF成宮唯のゴールにより1-0で勝利。吉田自身は無得点に終わり、2位の島田芽依(三菱重工浦和レッズレディース)に1点差まで詰め寄られる形となったが、試合後の言葉からは、ストライカーとしての確かな手応えと、さらなる高みへの渇望が感じられた。
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試合後、EL埼玉の樋口靖洋監督が「吉田と成宮のホットラインを潰す準備をしてきた」と語ったことを伝え聞くと、吉田は「今日は(成宮)唯さんとの距離感や関係性が少し遠かったと感じます。樋口監督の言う通り、そこをしっかり潰されたなという印象です」と相手の対策を冷静に認めた。
ボールを保持しながらも、前線の動きの質に課題を感じ、「悩みながらプレーしていた」と振り返る場面もあったが、こうした苦境こそが吉田をさらに進化させている。
昨夏、EL埼玉からINAC神戸へと電撃移籍した1年目、これほどスムーズに得点を量産できるとは本人も予想していなかったという。「元々は動き回りたいタイプで、ゴール前にどっしり構えるストライカーではなかった」と語る。そのプレースタイルは、新天地での指導により変貌を遂げつつある。
攻撃よりも守備に追われることが多かった昨季までと比べると、よりゴールに近い位置でハードワークをして得点を狙う“フィニッシャー”としての役割を担ってきた。
それに伴い、フィジカル面でも「入った頃よりがっちりした」と自負するほど肉体改造に励み、当たり負けしない強さを手に入れた。
何より吉田が衝撃を受けたのは、常にトップ争いをするチームが持つメンタリティだ。優勝争いのプレッシャーがかかるなか、「負けるんじゃないか」という不安を抱くこともあった吉田に対し、周囲の選手たちは目の前の一戦に集中していた。
「優勝が決まった翌日でも、誰一人浮かれることなく切り替えていた。このチームの選手たちは、こうした戦いに本当に慣れている」と、仲間の姿勢に深く感銘を受けている。
古巣との対戦を経て、「ここまで来たら、やっぱり個人タイトルの得点王は獲りたい」と改めて決意を口にする。その姿からは、強靭な身体に加えてメンタルの強さも手に入れたように感じた。
(砂坂美紀 / Miki Sunasaka)




















