劇的弾のアシストは「シュートですけど…」 相手を置き去りにした美技「ハメスが憑依した」

佐藤恵允が決勝ゴールをアシストした
イメージ通りに決まっていれば、まさにスーパーゴールだっただろう。5月10日に行われた、FC東京と東京ヴェルディの東京ダービー。後半アディショナルタイム7分、FC東京のMF佐藤恵允は、MF橋本拳人が競り勝ったハイボールを回収すると、シャペウでMF齋藤功佑をかわし、右足の太ももでボールをコントロール。そのまま右足インステップで鋭く振り抜いた。
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惜しくもシュートはミートし切れなかった。しかし、そのボールが結果的にFW長倉幹樹への絶妙なラストパスとなる。長倉は寄せてくるDFの間をすり抜け、最後はボールを浮かせる技ありのフィニッシュ。劇的な決勝ゴールでダービーに終止符を打った。
試合後、佐藤は「やり切りましたね。結構久しぶりの90分だったのできつかったですが、勝つことだけを目指していたので。(今季最初のダービーはPK負けだったので)90分でやり返せたのは嬉しいです」と勝利を喜んだ。
そして、長倉の決勝点を演出した場面については、笑みを浮かべ「シュートですよ。シュートですけど……パスにしておきましょうよ」。さらに佐藤は、あのプレーの裏側も明かした。
「あのシャペウまでは、ハメスが憑依していたんですけどね……。シュートも“ガーン”といくつもりだったんですけど、幹樹に持っていかれました(笑)。でも、決勝点につながったのは、思い切りの良さが良かったんだと思います」
イメージしていたのは、2014年ブラジル・ワールドカップで元コロンビア代表MFハメス・ロドリゲスが決めた伝説的なゴール。自ら決め切れなかった悔しさをにじませながらも、勝利を決定づけるプレーに関与できたことへの満足感ものぞかせた。
今季の佐藤は、ここまでチーム最多タイの5ゴールを記録。MF佐藤龍之介とともに、FC東京の攻撃を牽引する存在となっている。この試合でも、左サイドのMF遠藤渓太からのロングパスを絶妙なトラップで収め、クロスバー直撃のシュートを放つなど、何度も決定機を演出した。
「相手のウイングバックが高い位置を取っていたので、自分が空くのは分かっていました。カウンターは自分たちの強みですし、逆サイドの選手もスペースが空いているのを感じていたと思います。うまく目が合って、『来るな』という感覚はありました」
さらに、「逆サイドでも目が合いましたし、パスが来ると信じていました。あれは決めないとダメでした」と振り返りつつ、「同じようなシーンを、成くん(室屋成)は決めていましたからね」と、この試合で同点ゴールを決めたDF室屋成の名前を出し、自虐気味に反省も口にした。
その室屋は、サイドバックながら今季4ゴール目。佐藤龍之介、FWマルセロ・ヒアンは、ともに佐藤と並ぶ5ゴールを挙げている。さらに、この試合で決勝点を決めた長倉も、負傷の影響で出場機会は限られているものの、昨季から継続して得点力を示してきた。
佐藤は長倉について、「出すだけで決めてくれるので、これからも出したいと思います。去年から、ああいう形を決め続けてくれているので、『またパスを出そう』と思えますよね」と信頼を口にした。
そのうえで、「でも、みんなそうですけどね。ヒアンも、龍(佐藤龍之介)も決めているから、出し手も思い切って出せる。僕も信用してもらえているからパスが来る。すごく良い関係だと思います」と語り、多くの選手が得点に絡めている現在のチーム状態に手応えをにじませた。



















