浦和を変えた暫定監督「疲労度が違う」 “プランB”で逃げ切り…際立った伝達力「整理して臨める」

浦和はアウェー柏戦で1-0の勝利
浦和レッズは5月6日のJ1百年構想リーグの第15節で柏レイソルに1-0で勝利した。田中達也アシスタントコーチの暫定監督就任から3試合連続の無失点勝利になったが、ポジションを変えながらフル出場したMF関根貴大は「言葉の伝え方を含めて、僕らもすごく整理して試合に臨めています」と話した。
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4月28日にマチェイ・スコルジャ監督の契約解除と田中暫定監督就任を発表した浦和は、翌29日の川崎フロンターレ戦、5月2日のジェフユナイテッド千葉戦といずれも2-0で連勝した。4-4-2をベースにした2チームに対して3バックに変化しながらボールを保持する形が機能したが、柏は戦前の予想通りに3バックシステムを採用して相手の前線と浦和の後方もマッチアップしやすい形になっていた。
それに対して浦和は後方でダブルボランチが最終ラインを出入りしながらボールをつなぐ形を取った。その一角に入ったMF植木颯は「試合前に達也さんから、ボールを受けるのを怖がらないでと言われて、マンツーマン気味なのでプレッシャーは来るんですけど、そこを剥がすチャンスはミーティングで共有されていた」と話す。また、DF根本健太も「いつもより広めにポジショニングを取るというのは達也さんと話をしていた」として、中3日のタイトな日程の中でも整理があったと話す。
そして、柏ボールの場面では右サイドハーフのMF金子拓郎が相手の後方でのつなぎを牽制する場面と、5バックの位置まで降りて守備をする形を使い分けた。DF石原広教は、一方的に押し込まれた昨季8月の柏戦を念頭に置いて「去年はサイドハーフが自陣の深くまで戻っているのに、すごくスライドしなきゃいけない感じだったけど、今日はほとんどそのシーンがないというか、スライドの距離がいい意味で、頑張らないというか。全然、試合での疲労度が違いますね」と整理された状況について話していた。
そうした中で後半13分にMFマテウス・サヴィオのサイドチェンジから右サイドの攻撃を仕掛け、一度は防がれるも二次攻撃でMF中島翔哉のクロスをボランチから攻撃参加したMF渡邊凌磨が頭で決めた。ビハインドになった柏が攻勢を強める中、ラスト15分ほどのタイミングでベンチの田中暫定監督はピッチに向けて手を広げ「5枚」のジェスチャーで指示を送った。交代に伴い右サイドハーフに移っていた関根を明確に降ろした5バックにシフトして、1点差を守り切った。
指揮官は「守備のところでは、プランではブロックを作ること。相手が5枚、6枚とくるときの付き方も整理していましたが、プランBも持っていました。そこを上の分析班とも話して、最後は1-0で逃げ切ることを決断しました」と理由を話した。一方で、こうしたシステマチックな変化や相手に応じた対応を、暫定監督への就任から10日もない中で過密な3試合をこなしているチームが実行できていること自体がまず特筆すべきことだろう。
左サイドバックでスタートし、右サイドハーフ、右のウイングバックと試合中にシフトした関根は「達也さんから指示があったので、5枚になって後ろから前に出ていくという状況に変わって、より安定したかなと思います」と振り返り、指揮官の整理と選手の対応力について「別に長い時間ではないですけど、ミーティングをして、ピッチで少し落とし込んで、みんなが言われたことをやるというところでの能力がそれだけあるんだなというのはあらためて感じました。言葉の伝え方を含めて、僕らもすごく整理して試合に臨めています」と話している。
監督交代からの3試合では累積警告での出場停止も絡むものの、渡邊、MF柴戸海、MF安居海渡といった開幕からフル稼働が続いていた選手たちを1試合ずつメンバー外で完全な休養状態にした。このゲームでもFWオナイウ阿道、金子、サヴィオ、中島の前線を60分強で総入れ替えするなど交代の早さも特徴。それでも崩れていかないチームの姿は、試合前の準備が良い形で進んでいることを証明していると言えそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)





















