長友がつないだ縁

　明大OBの長友がつないだ縁だった。明大のグラウンドで長友が木場トレーナーの指導の下、自主トレに励む様子を、神川総監督は何度も見てきた。そして、長友の「このトレーニングがなかったら、今の僕はなかった」という言葉で次第に木場トレーナーの指導に関 心を寄せるようになっていった。

　さらに、FC東京DFで昨季は湘南でプレーした明大OBの丸山祐市からも「疲労を感じなくなった。けがも少なくなってバランスを崩した後の修正もできる」という話を耳にする。昨年、木場トレーナーは、湘南でコンディショントレーニングアドバイザーを務め、J2優勝と今年のJ1復帰の陰の立役者となっていた。

　コバトレの効果に確信を深めた神川氏は早大のコーチ、八丈島サッカー協会幹部、木場氏とミーティングを開き、異例の合同合宿開催にこぎつけた。

「今回の合宿にはトレーナーも連れてきている。いい形で今後チームにも導入していきたい。参加した16人各自が今回参加できなかったメンバーに継承していく。このトレーニングの成果を検証して、来季 も継続的に取り組みたい」

　昨今の日本代表や、Jリーグには大学サッカー出身の実力者が増えている。ユニバーシアード代表を率いる神川総監督は、かつての教え子である“長友流トレーニング”の導入で大学サッカー界を世界基準まで導くつもりだ。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images