名手シャビ・アロンソが“引き際”でも世界を魅了 「僕は熟した果実で、木から落ちた」

35歳での引退にも未練なし「見極めは難しいが、安らかな気持ち」

 元スペイン代表の名手で、2008年欧州選手権からのメジャータイトル3連覇に貢献したMFシャビ・アロンソは、2016-17シーズン限りで現役を引退した。35歳の司令塔は自身を果物にたとえるなど、詩的な言い回しで引退について語っている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューで語った。

 アロンソは今季もブンデスリーガ5連覇を果たしたバイエルンで公式戦38試合に出場。正確なパスで攻撃のタクトを揮った。トップレベルを維持しながらスパイクを脱ぐというアロンソの決断には、古巣のリバプールやレアル・マドリードのファンらも含め、多くの人に衝撃を与えた。

「僕は自分自身と協議した。きちんとしたプロセスを経て、これが正しいと感じたんだ」

 記事内で決断についてこう語った司令塔は、引退に関しても独特の言い回しで表現している。

「『引退というのは株の売買のようなものだ』と記事で読んだことがある。早すぎることもあるし、遅すぎることもある。サッカーもこれに似ている。正しい時を見極めるのは難しいが、安らかな気持ちだよ。僕は熟した果実で、木から落ちたんだよ」

 アロンソは、引退の瞬間が来るべくして来たと主張した。

「いつか恋しくなるだろう」と話しながらも、現役生活に未練はないようだ。スペイン紙「マルカ」もアロンソの発言を取り上げ、「世代最高のボールプレーヤーと称賛を受けたシャビ・アロンソが、35歳での引退について哲学を披露した」と報道。ピッチで見る者を魅了した天才パサーは、その引き際でも人々の関心を集めている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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