移籍市場で「いつも痛い目」 J1監督が懸念…昨夏も大量流出「何ができるかと言えば」

東京V・城福浩監督【写真:アフロ】
東京V・城福浩監督【写真:アフロ】

東京Vの城福浩監督「練習場でやれていない選手に指定席を与えることじゃない」

 東京ヴェルディは2月8日、J1百年構想リーグの開幕戦で、昨季J2優勝で昇格組の水戸ホーリーホックをホームに迎え撃ち3-1の勝利を飾った。城福浩監督は昨季の課題だった得点力不足の解消に必要な要素の1つに、心拍数が上がったなかでのプレー精度を挙げ、地獄のキャンプを科したことを明かした。

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 東京Vは前半8分、右サイドをFW松橋優安が突破して入れたラストパスがオウンゴールを誘発して先制。FW齋藤功佑が追加点を奪い2点リードで折り返した後半立ち上がりの4分には、MF森田晃樹のラストパスから松橋が決めて3-0とした。その後、開幕にギリギリ間に合ったコンディションだった森田を後半7分で交代させた後は少し流れが悪くなって1点を返されたものの、3-1の勝利で開幕白星スタートとした。

 昨季の課題は明確な得点力不足だった。降格圏から1つ上の17位で終わったチームは、38試合でリーグ最少の23得点だった。城福監督は「(原因を)何か1つにフォーカスするならそれを見つければいいけど、1つには絞れない。全てにおいて成長しないといけない」という大前提を話す。そのうえで、ポイントの1つにチームの生命線である積極的にボールを奪いにいく守備が成功した後のショートカウンターの精度につながる要素を挙げ、キャンプでの猛練習を科したことを明かした。

「良い(ボールの)奪い方が多くなって、心拍数が上がったなかで良い判断と技術が伴わないといけない。心拍数が上がったなかでもプレーできる状況を作ること、今年のキャンプで言えば、GPSをつけているけど去年より2.5倍は走った。だからトレーニングマッチは惨憺たるものだったけど、心拍数が上がったなかで判断と技術を研ぎ澄ませていく。技術はこの年齢でなかなかうまくはならないけど、やれることから手を付けていく」

 シーズン移行に伴うハーフシーズンの百年構想リーグについて、指揮官は「勝ち点3を取りながら個人やチームの成長を促すサイクルが、この半年間だと思う」と話す。一方で、トータル1年半のシーズンと見たときに、今もまだ開いていて、夏と冬を合わせ合計3回開く移籍ウインドーにフォーカスしてチーム強化に必要なことを語った。

「移籍ウインドーが開くことは、我々のクラブにとってポジティブなことだけじゃない。ずっと痛い目にあっている。何ができるかと言えば底上げ、多少のことがあってもびくともしないチームを作ること。それは練習場でやれていない選手に指定席を与えることじゃない。熾烈な競争をして、そういう競争をしている選手にチャンスを与えて成長する。昨年の夏にも痛い目にあったし、このクラブはいつも痛い目にあっている。そういうなかでチームを盤石なものにしていかないといけない」

 昨夏は背番号「10」を背負ったFW木村勇大が名古屋グランパス、DF千田海人は鹿島アントラーズに引き抜かれた。DF綱島悠斗は東アジア選手権で日本代表に選ばれたのちにベルギー1部アントワープへ移籍。攻守の中心選手をシーズン中に失った。そうした状況に備えるためにも、選手層の厚みを作り出すチーム内競争が必要だと力説した。

 開幕戦の勝利に浮かれることなく先を見据えた指揮官に率いられる名門は、18試合の短期決戦となる百年構想リーグを良い形でスタート。このまま勢いに乗れるか注目される。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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