195センチの大砲に注目、森保J入り期待のスーパールーキーたち 識者が厳選…代表DF彷彿の逸材も

(左から)島谷義進、関富貫太、池谷銀姿郎【写真:徳原隆元 & 産経新聞社】
(左から)島谷義進、関富貫太、池谷銀姿郎【写真:徳原隆元 & 産経新聞社】

昨季は広島FW中村草太がルーキーながら日本代表に選出された

 2026年も多くの新人が、正式にプロ選手としてデビューする。夏にはシーズン移行と同時にU-21リーグもスタートするが、“百年構想リーグ”から若手に多くのチャンスが与えられるはずだ。すでに特別指定や二種登録で公式戦に出ていたり、在学中にトップ昇格している選手もいるが、昨季EAFF E-1選手権で日本代表に選ばれた中村草太(明治大→サンフレッチェ広島)のような、いきなりブレイクが期待できるスーパールーキーたちを選ばせてもらった。なお、今回はJ1クラブに限定し、J2・J3の若手ブレイク候補は別の機会を持ちたい。

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 GKはルーキーが出番を得るのが、最も難しいポジションだろう。その中でも佐藤瑠星(筑波大→浦和レッズ)には大きな期待をかけずにいられない。浦和には西川周作という百戦錬磨のベテランがおり、控えのGKもレベルが高い。しかし、全日本大学選抜のゴールマウスを守ってきた佐藤が目標とするのは鈴木彩艶だ。学年としては1つしか違わないが、イタリアのセリエAで奮闘する日本代表の守護神に追いつき、追い越すための足掛かりとなる年にしていきたい。また、一昨年からプロ契約しているが、ロス五輪の守護神候補である18歳の荒木琉偉(ガンバ大阪)が大きくブレイクする年になってくると面白い。

 DFではやはり関富貫太(桐蔭横浜大→横浜F・マリノス)が筆頭格だ。柏レイソルのアカデミー育ちである関富は大学2年生だが、特別指定選手として昨シーズンの終盤戦に大活躍。マリノスのJ1残留を支えた一人だ。元々はサイドアタッカーであり、鋭い攻め上がりからの左足クロスは大きな武器に。2028年のロス五輪を目指す第2次・大岩ジャパンでも注目されていきそうだが、ぜひ北中米W杯の滑り込みも狙って欲しい。同じサイドバックには全国高校サッカー選手権で、高い得点力で話題を集める村上慶(大津高)もおり、若手の躍動が鍵を握る年になりそうだ。

 センターバックの池谷銀姿郎(筑波大→ガンバ大阪)も、大学生Jリーガーとしてブレイクが期待される。横浜FCユースの出身で、アンダーカテゴリーの代表でも常連だった池谷は、2025年には3年生にして関東大学リーグのMVPに。将来的な日本代表や海外挑戦に向けて、サイドバックでのチャレンジが本望であるようだが、1対1の守備に加えて、183センチというサイズ以上に増して空中戦の強さを感じさせる。左右の足を自在に操るビルドアップも必見。関東から大阪に飛び込む形だが、明るいキャラクターも話題を集めそうだ。

 高卒選手としては大川佑梧(鹿島アントラーズ・昇格)の1年目からの台頭に期待がかかる。左利きのセンターバックで、プレミアリーグU-18を制した鹿島ユースのキャプテンを担うなど、リーダーシップにも太鼓判を押せる。当然、ルーキーイヤーでJ1王者の選手層の壁を打ち破るのは簡単ではないが、たしかな対人能力と左足のフィード力を武器に、鬼木達監督も信頼を勝ち取ってもおかしくない。プロの世界で飛躍するには、さらにフィジカル面の成長が必要になるが、鹿島から世界に飛躍した町田浩樹を彷彿とさせる大型レフティーに期待を抱かずにはいられない。

FWは逸材揃い…195センチの大型ストライカーに注目

 中盤では島野怜(明治大→柏レイソル)が面白い。昨年のJ1で大ブレイクした中村から10番を受け継いだボランチで、ボール奪取から前に出ていく推進力、ミドルシュートの得点力がストロング。運動量も豊富だが、プロでの成功の鍵はポジショニングとボールを動かす能力をどこまで伸ばせるか。ポゼッションを重視する柏では、特に求められる要素になるが、そこを磨く代わりに元々のストロングを忘れてしまっては意味がない。

 高卒選手では小林志紋(サンフレッチェ広島・昇格)に注目だ。2008年の早生まれで、今年のU-17W杯にも主力として出場し、世界に非凡な攻撃センスを見せつけた。左サイドを主戦場とするが、万能型のアタッカーであり、シンプルな縦突破やカットインだけでなく、ワンツーやオフの潜る動きから抜け目なくゴールを狙える。単騎でボールを奪ってシュートカウンターを仕留めるなど、広島の先輩である中村に通じる特長も。すでにACLエリートのピッチにも立った小林。バルトシュ・ガウル新監督の方針にもよるが、大きな飛躍を期待したい。

 選手権組では島谷義進(流通経済大柏→水戸ホーリーホック)が即戦力として、J1初昇格となるチームで、どこまで主力争いに食い込めるか注目したい。今年の流経は同じく水戸に加入する10番の安藤晃希など、高体連で最多の4人がプロ入りするが、世代屈指のタレント軍団にあっても、視野の広さとカバー範囲の広さが目を引く。何よりリーダーシップの高さに定評があり、チームワークを重視する水戸の環境は合っているはず。戦術構築に手腕を発揮する樹森大介監督のもと、どういった選手に育っていくのか楽しみだ。

 FWは逸材揃い。U-18日本代表のFW吉田湊海(鹿島アントラーズ・昇格)のように、卒業年を待たずして高校生Jリーガーになるタレントもいるが、まず大卒組で規格外の存在と言えるのが、相澤デイビッド(法政大→ヴィッセル神戸)だ。経験豊富な大迫勇也など、J屈指のFW陣を誇る神戸だが、195cmの大砲は即戦力になりうるポテンシャルを感じさせる。サイズに恵まれているからといって、決してスーパーエリートだったわけではない。得点力が開花したのは最終学年になってから。高さはもちろんだが、前線でのキープ力と前を向いて振り切る力強いフィニッシュに注目してほしい。

 もう一人、即戦力として注目したいFWが持山匡佑(中央大→川崎フロンターレ)だ。元浦和レッズのMF持山宣丈を父に持つスキルフルなアタッカーで、清水エスパルスのアカデミー出身。高校時代は地元の静岡学園でスキルを磨いた。大学3年次にブレイクし、プロから注目を集めた持山は中大OBの大先輩である中村憲剛氏が、現役時代を過ごした川崎に加入を決めた。1トップもできるが、機動力と細かいスキルを生かせるセカンドトップから、鋭くゴールを狙うシャドーストライカーが、彼の天職と言えるかもしれない。“シズガク”の後輩であるプロ3年目のFW神田奏真はライバルになるが、長谷部茂利監督の起用法によっては共存も可能だろう。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)



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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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