U-17W杯、用意されたバリアフリー体験 障がい持つファンと「サッカーの興奮を共有」

全会場でバリアフリー体験が提供されているU-17W杯カタール大会
全会場でバリアフリー体験が提供されているU-17W杯カタール大会

全スタジアムで車椅子席を完備、視覚障がい者向けの音声解説も導入した

 48チームが出場し、白熱したグループステージが行われているFIFA U-17 ワールドカップ カタール 2025。サポーターが各チームを応援するためにアスパイア・ゾーンへ集結している。今大会は、障がいを持つファンが「サッカーの興奮を共有する」ためのバリアフリー体験を提供していると報じられている。

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

 今大会では障がいを持つファンが観戦体験を共有できるようにするための3つの主要なアクセシビリティ機能が導入された。決勝はアスパイア・ゾーンにあるハリーファ国際スタジアムで開催されるが、障がいを持つファンや移動が制限されているファン向けにアクセス可能な座席オプションが用意されている。

 アスパイア・ゾーンと呼ばれるスポーツ・コンプレックスにある全8つのピッチには、車椅子対応の座席オプションが含まれている。これらは、より多くのファンが快適に試合を観戦できるようにするための取り組みの一環でもある。

 また、視覚障害を持つファン向けに、一部の試合(開催国であるカタール代表チームの全試合を含む)で、アラビア語と英語による「音声記述による実況解説」が提供されている。ファンはアプリをダウンロードし、コードを入力することで、選択したオーディオ・チャンネルを聞くことができると伝えている。

 このサービスでは、ファンは個人のヘッドフォンを使用して、試合の詳細、スタンドの雰囲気に関する重要な情報、さらには選手の表情に至るまで、詳細な実況・解説を聞くことができる。これにより、視覚障がいを持つファンもバリアフリーな方法でサッカーの動きを体験することができると説明されている。

 さらに、ファンゾーンには、神経多様性(ニューロダイバーシティ)を持つファン専用のセンサリールームを用意。これはカタール財団プレユニバーシティ教育と提携して運営されており、感覚的なニーズを持つファンが、専門スタッフが管理し補助技術を備えた静かな空間で試合を観戦できるようにしている。

 アクセシビリティチケットの料金は10カタール・リヤル(約400円)に設定されており、ファンは指定のメールアドレスに送信することで申し込むことができる。このチケットを所持する障がいを持つファンは、1日に複数の試合を観戦できるほか、ファンゾーンで行われるエンターテイメントにも参加可能だ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング