脳裏に焼き付く「ほとんどの選手が涙」 監督が見た光景…U-20W杯の舞台裏「ピッチで喧嘩も」

U-20日本代表が帰国、ベスト16敗退に船越優蔵監督「これがサッカーというか」
FIFA U-20ワールドカップを戦ったU-20日本代表が10月11日、開催国のチリから帰国した。グループステージ3試合を全勝で勝ち上がったが、ラウンド16のフランス戦で延長後半アディショナルタイムにPKで決勝点を許し、無念のベスト16敗退という結果。船越優蔵監督が羽田空港で取材に応じ大会を総括した。
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シュート26本と圧倒しながらも、ことごとくクロスバーやポストに跳ね返された。そして、新ルールのリクエストによってもたらされたPKから、決勝点が生まれた不運。船越監督は「月並みな言葉かもわからないですけども、これがサッカーというか。まだまだ我々は甘かったのかなと思っています」と語った。
初戦でエジプトを2-0で破り、開催国のチリを2-0で撃破。ニュージーランドには3-0と無失点で勝ち上がっただけに、ショックも大きかった。「やり尽くした感はあって、彼らも自信あったからこそ、ほとんどの選手が涙を流していました。それは今も鮮明に脳裏に焼き付いています」と選手の様子を明かした。
涙にくれる選手たちには、「ここが最後じゃないという話をして、ただ勝てなかったのには何かやっぱり理由があるから、そこは突き詰めていってほしいということと、素直にありがとうという言葉をかけさせていただきました」という船越監督。世界と互角以上に戦えた手応えと悔しさを胸にチリを後にした。
2026年のロサンゼルス五輪を目指す世代で構成された船越ジャパン。船越監督は「僕は常々、一体感なんか別になくてもいいって話をしているんです。そんな初めから一体感なんか要らないと。別に仲は悪くてもいいから、目標とか目的だけ共有してやっていければと思っていたんです」と結成当初を振り返る。
「でも今回はそんなことなくて。飯も自分たちで率先して分かれたり、変に仲良くというより、やることやろうぜみたいな。いいグループだったかなと思います。仲いいだけじゃなくて、ピッチの中で喧嘩していたり。でも終わったらケロッとしていたり。そういうのも含めて、すごく良かったかなと思います」
今後、ロサンゼルス五輪を目指す世代は、U-23日本代表の大岩剛監督へ受け継がれていく。「彼らはもう世界基準という言葉ではなくて、世界を追い越していかないといけない世代。そういった意味では本当に頼もしかった」と目を細める船越監督。今回の経験を糧に、選手たちは世界へ羽ばたいていくだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)




















