堂安に頼んだチケット…ブラジル戦は「鮮明に覚えている」 観客席→ピッチで示す成長

日本代表の小川航基【写真:徳原隆元】
日本代表の小川航基【写真:徳原隆元】

日本代表の小川航基「四方田さんのおかげで今ここにいると言っても過言ではない」

 サッカー日本代表は10月7日、千葉県内でトレーニングに臨んだ。10日に行われるパラグアイ戦に続き、14日には2022年6月以来となるブラジルと対戦。FW小川航基は前回の試合を客席から観戦したことを明かし、「スタンドの席で悔しい思いを持ちながら見ていた記憶が、今でも鮮明に覚えている」と語った。

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 9月のアメリカ遠征では、アメリカ戦に出場したものの得点を奪えなかった小川。所属するNECナイメヘンに戻ると、ヘーレンフェーン戦でゴールを決めるなど再びアピールを続けてきた。「1回1回の代表の活動が、本当にラストチャンスという思いでやっていかないといけない」と今回の活動への思いは強い。

 特にブラジル戦には、「僕自身もすごく楽しみな一戦で、ブラジルが相手というところで、世界が注目する一戦でもあるのかな」と特別な感情。「そこに個人としてもそうですけど、チームとしてどういった戦いをできるのか、すごく今後のワールドカップのいいシミュレーションになると思う」と力を込めた。

 2022年6月に国立競技場で0-1で敗れたブラジル戦は、「スタンドから(堂安)律にチケットを取ってもらって見に行った記憶があります」と明かした小川。「そのときに強い思いで見ていたし、僕自身がスタンドの席で悔しい思いを持ちながら見ていた記憶が、今でも鮮明に覚えている」と3年前を振り返る。

 小川にとって2022年は、ジュビロ磐田から横浜FCに移籍し、26ゴールを奪ってJ2得点王に輝いた年。翌年にはJ1でも結果を残し、オランダへ羽ばたいていった。「今回はそれがピッチに変わるというところで、自分としても変わった自分をピッチの中で見せられればなとは思います」と成長を示す絶好の機会だ。

 ちょうどこの日、日本代表の練習に横浜FC時代の監督だった四方田修平氏が訪れた。予期せぬ再会に「びっくり」と笑顔を見せた小川。「四方田さんのおかげで今ここにいると言っても過言ではないと思っているので、すごく感謝をしています」という恩師との会話で、「自信を与えてもらいました」と話した。

「自分のストロングポイントがどこなのかと再確認させてもらって、それを成功体験として四方田さんのもとでできた。四方田さんが僕にたくさんの自信を与えてくれましたし、今までやってきたことがこれでいいんだと再確認させてくれた監督なので、もう頭が上がらないという感じですかね、僕からしたら」

 日本にとってブラジルは、過去13回対戦して2分11敗と、一度も勝てていない難敵。今回もFWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード)らスター選手がメンバー入りしている。スタンドから眺めたブラジル戦と、当時の恩師との再会。初心を思い出した小川が、新たな歴史の立役者になるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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