強豪のアンカーに抜擢された16歳「いろいろやってくれる」 成長への参考…「よく見る」世界的名手

浦和Lの平川陽菜【写真:アフロスポーツ】
浦和Lの平川陽菜【写真:アフロスポーツ】

浦和Lが2-0で大宮に勝利

 三菱重工浦和レッズレディースは9月28日にRB大宮アルディージャWOMENと「さいたまダービー」となったWEリーグ第8節のゲームを戦い、2-0で勝利した。浦和の16歳MF平川陽菜は3試合連続スタメンのピッチに立ち、試合後には参考にする選手としてヨーロッパの名手たちの名前も挙げた。

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 浦和は堀孝史監督が率いる中でアンカーを置く中盤の形を採用し、開幕からMF角田楓佳が4試合連続スタメンで起用されていたが今月に入ってイングランドへ移籍が決まりチームを離れた。フォーメーションの中心に入る選手を失った浦和は第5節でマイナビ仙台レディースに敗れたが、その仙台戦の後半から平川がこのポジションに入りプレーしている。

 堀監督は第6節のちふれASエルフェン埼玉戦後、平川について「このポジションで求められてるもの色々やってくれたんじゃないかなと思います。これから経験していくことで、より彼女のいいところも出ていくと思います」と話し、このポジションの選手に求めることについては「攻撃も守備も何でもできれば一番ですが、そんな選手はなかなかいないので、その中で持っているものを出して周りの選手と協力し合ってできれば」と話していた。

 この日の大宮戦では相手2トップのうち1枚が浦和ボール時に下がり気味にプレーしたことでボールを触る回数は少し減ったが、自身は「自分についてきたら、2人がフリーになると意識した」として、「もちろん自分が受けて展開できたり、前に進めたりするのが一番いいんですけど、それができない場面でもスペースを作ることで味方がやりやすくなれば、チームに貢献できると思います」と話し、落ち着きのあるプレーを見せていた。

 170センチの長身で姿勢の良さやターンの安定感、プレーメーカーとして機能する姿から、浦和の男子チームに所属する元スウェーデン代表MFサミュエル・グスタフソンと重ね合わせるような話題になることもある。その姿勢は「小さい時からの習慣かもしれません」と意識してのものではないと話したが、「普段よくプレー動画を見るのはロドリ選手やモドリッチ選手ですが、今日はブスケツ選手の動画を見てみました。いろんな選手の良いところを自分に取り入れていきたい」と、欧州の名手たちを参考にしているという。

 16歳という年齢を忘れるほどにチームの中心で違和感なくプレーする平川は「同世代の選手たちとやるよりも、フィジカルや判断スピードが速いと思うので、そういうところで味方や相手の良いところをたくさん吸収してやっていきたい」と現状について話した。来月に17歳の誕生日を迎える才能は、3回目のWEリーグ優勝を狙う浦和の中ですでに中心選手の1人としての存在感を発揮している。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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